NZ/円、強い上値抵抗ポイントに到達。上値余地が限られる可能性に注意。
5/6に発表されたニュージーランドの第1四半期の失業率は4.2%となり、市場予想よりは良かったものの、前期の4.0%より悪化しました。この結果を受けてNZドルは小反落しましたが、すぐに発表前の水準に戻しています。為替市場は中国の都市封鎖の一部解除による経済活動再開の動きや欧米での新たな経済対策への期待が高まる一方で、雇用市場の改善が遅れる可能性も高く、景気回復の遅れが懸念されることから、NZドルは対米ドル、対円で揉み合いの域を抜けきれない状態となっています。
チャートを見ると、日足は63.50-60の下値抵抗に跳ね返されて上値トライの動きが強まっていますが、66.00-10の上値抵抗を実体ベースで上抜けておらず、64〜66円を中心とするレンジ内での揉み合いから抜けきれていません。また、中期トレンドも弱い状態にあることから、66円台に実体を戻せずに反落する可能性にも注意が必要です。日足の上値抵抗は65.10-20、65.70-80に、下値抵抗は64.30-40、64.00-10、63.50-60にあります。64円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、63.50割れを見た場合は一段の下落に繋がり易くなります。逆に66円台で終えた場合は、上値トライの動きが継続しますが、この場合でも中期トレンドがまだ弱く、急伸にも繋がり難いと見られます。21日移動平均線は64.86にあり、若干上抜けていますが“ダマシ”となる可能性があります。また、120日、200日線は68.74と68.66に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。
一方直近の週足は実体が小さく上ヒゲのやや長い陽線引けとなり、前週とは逆に上値トライに失敗した形で終えています。この反動で今週は下値トライの動きが先行しましたが、63.50-60の抵抗に跳ね返されて反発に転じています。一方で、昨年12月に付けた73.53を基点として上値を切り下げる流れには変化が認められず、この週足の上値抵抗が66.00-10に控えており、これをしっかり上抜けて越週するまでは下値リスクがより高い状態です。また、64.00割れで越週するか、63.50割れを見た場合は“NZ弱気”の流れに戻して、下落余地が一段と拡がり易くなります。週足の上値抵抗は66.00-10、66.60-70、に、下値抵抗は64.20-30、63.50-60にあります。31週、62週移動平均線は68.79と70.19に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
NZドル/円【週足】:(5/7現在31週、62週移動平均線は68.79と70.19にあり、中期トレンドは“NZ弱気の流れ”にある。)
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