3. オーストラリアドル週報(2020年5月第2週)

オーストラリアドル週報(2020年5月第2週)

豪ドル/円、上値余地を探る動き。上値抵抗にぶつかる可能性にも注意。

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オーストラリアドル週報(2020年5月第2週)

豪ドル/円、上値余地を探る動き。上値抵抗にぶつかる可能性にも注意。

5月5日、オーストラリア準備銀行（RBA）は政策金利（キャッシュレート）を0.25％に据え置くことを決定しました。市場の予想通りで為替市場への影響はありませんでしたが、声明では失業率は今後数ヵ月で10％超え、上半期GDPは10％減、インフレは一時的にマイナスとなる可能性を示唆、雇用市場の回復とインフレターゲットが視野に入るまでは利上げを行わないとしています。一方で、金融システムについては十分な資産と流動性を維持しており金融不安の可能性を否定しています。
ただ、新型肺炎ウィルスの終息目途がつかめない状況の中、7日に発表された中国の貿易統計は改善を示しており、米中関係の悪化が伝えられる中でも豪ドルは対米ドル、対円で堅調な動きとなっています。

チャートを見ると、日足は69円台で堅調な動きとなっていますが、4/30に付けた70.17の直近高値を上抜けていないことや、3/19に付けた59.91を直近安値として下値を切り上げて来た流れからは、横に外れた位置で推移しています。この日足の上値抵抗が70.00-10にあることから、これを実体ベースで上抜けて終えない限り、下値リスクにも注意が必要です。日足の上値抵抗は69.70-80、70.00-10に、下値抵抗は68.70-80、68.20-30にあります。68円割れで終えた場合はトレンド変化に要注意。21日移動平均線は68.69にあり下値を支えていますが、120日、200日線は71.64と72.25に位置しており、中期トレンドは弱いままです。

一方直近の週足は実体が小さく上ヒゲの長い陰線引けとなり、上値トライに失敗して週初の寄り付き水準まで押し戻されて引けています。この反動で今週は下値トライの動きが先行しましたが68円台の抵抗を守り切って反発に転じています。現状は下値を切り上げる流れには変化が認められませんが、1月に付けた76.25を基点として上値を切り下げる流れにも変化が認められず、上値抵抗にぶつかる可能性にも注意が必要でしょう。今週の週足の上値抵抗は70.00-10、70.60-70に、下値抵抗は68.00-10、66.40-50にあります。可能性がまだ低いと見ますが、65円割れで越週した場合は一段の下落に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は72.12と73.82に位置しており、中・長期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化が認められません。

豪ドル/円、上値余地を探る動き。上値抵抗にぶつかる可能性にも注意。

豪ドル/円【週足】：5/7現在31週移動平均線は72.12に、62週線は73.82にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにある。）

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