シカゴポジション(CME)227
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年4月21日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
前週のシカゴの豪ドルポジションは小幅の持ち高調整となりました。ネットショートで700枚強の減少に留まりました。内訳はロングが600枚減、ショートは1,300枚減で、総枚数では1,900枚減です。先週は相場が大きく豪ドル高気味に推移した後の小幅なドル安で、シカゴはやれやれのショートカバーと思われます。まだ比較的大きなショート枚数ですので、豪ドル先安観が高いままです。円やユーロなど主要通貨でのドルショートとの違いが鮮明です。
チャートを見ると、再度赤い豪ドル安トレンドラインを下抜き、一度上抜けた黒のサポートに止められています。この両線は拡大していくので、暫く両線の間で推移するかもしれません。現在の黒のサポートは0.6270米ドル辺り、赤の下限は0.6420米ドル辺りにあります。スポットが0.6430米ドル絡みなので、明日のシカゴ締日は注目されます。もし赤いトレンドライン内への回帰の動きになればシカゴ筋はショートカバーの可能性が高くなってきます。引き続き、ドル全面安の展開に入れるか、資源関連通貨としてドル高の継続内にいるのか、分かれ目にいます。
実際の相場は、2019年12月末高値からの抵抗線が今日現在0.6440〜50(先週は0.6470〜80)米ドルにあります。現在のスポットはその上限付近に掛かっていますので、明日の締日に0.6420(終値ベースでのサポート)と0.6450米ドルがどちらに抜けるかを確認します。もし上抜けの場合は0.6490、0.6540、0.6590米ドルの順に目先の抵抗線があり、シカゴ締日でも上抜け確認になりますので、赤のトレンドライン(0.6420〜0.6670米ドル)内に入り、上値トライの可能性が広がります。一方、0.6410米ドル未満の終値の場合には、0.6360、0.6310米ドルにサポートがあり、後者は重要なサポートになっています。もしここを下抜けた場合には豪ドルは再度下値模索に入りそうです。
(1豪ドル=0.6436ドル、4月27日13:15)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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