パウエルFRB議長記者発表 (2020年3月15日米国東部時間17時発表)
FRBは3月15日、緊急の利下げを実施しました。18日にはFOMCが予定されていましたが、3月だけで1.5%の利下げになりました。以下は記者発表です。
(1)記者発表
「コロナウィルスの突発発生は、米国含め多くの国でコミュニティーを害し、経済活動を分断した。世界の金融状況もまた著しく影響を受けている。入手した経済データによれば、米国経済は強い足固めの時期に挑戦していた。1月のFOMC会合以降の情報では、労働市場は2月に入っても強さを維持し、経済活動は緩やかな割合で伸びていた。雇用はここ最近、平均的にみて堅調で、失業率は低いままだった。家計支出は緩やかな伸びにも関わらず、企業の固定投資や輸出は弱かった。更に最近、エネルギー部門が下方圧力を受けている。12ヶ月ベースでは、全般的なインフレや食品・エネルギー除くインフレは2%以下で推移していた。市場のブレークイーブンインフレは下がった。長期インフレの市場調査ではインフレ期待はあまり変わらなかった。
FRBに与えられた使命に基づき、委員会は雇用の最大化と物価安定を追求している。コロナウィルスの影響により直近の経済活動に重石となり、経済見通しにリスクが出ている。これらの状況に鑑み、委員会はFFレートの目標レンジを0〜0.25%への下げを決定した。委員会は、経済がこの状況に耐え忍び、最大雇用や物価安定目標を達成できるまで、この目標レートを維持することを望んでいる。この行動は経済活動を支え、強い雇用状況にし、インフレが委員会目標の2%に回帰することを支えてくれるだろう。
連邦準備会は家計や企業の信用力を支え、それにより最大雇用と物価安定促進に向けあらゆる種類のツールを使うことを準備している。家計や企業の信用力の中心である、国債やエージェンシー・モーゲージに対する市場の機能をスムーズにすることを支えるべく、委員会は国債を少なくとも5000億ドル、エージェンシー・モーゲージ担保証券を少なくとも2000億ドルまで買い入れ額を増額する。委員会はまた、FRB保有のエージェンシー債やエージェンシー・モーゲージ担保証券の償還元本も再投資をする。委員会は市場の状況を細かく注視し、その計画を適切に調整すべく準備するつもりである。
1名除き全員が賛成した。反対の1名はロレッタ・メスターで、この会合で、FFレートを0.5%〜0.75%までの下げで、市場の機能をスムーズにし、家計や企業の流動性を確保するには十分であるとした。
(以下略)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。(上記出所:FRB HP)
(2)CME Fedwatch
以下は昨日のFOMC緊急利下げまでのCME FEDwatchです。
太字は本日利下げ前のFFレート基準値です。
FRB緊急利下げ前は、今週のFOMCで0.75%下げが51%で、1%下げも49%いました。これでほとんどゼロ金利ですので、今週18日予定のFOMCでは金利面での操作はないと思われます。今週水曜日には予想をお送りする予定ですが、マイナス金利への議論があるか無いかが注目されます。合わせて、明日にも更新されるCME Fedwatchを注目しています。
ドル円相場は3月NY連銀製造業景況指数を御参照願います。
(2020年3月16日16:10、1ドル=106円45銭、1ユーロ=1.1140ドル)
オーダー/ポジション状況
- キーワード:
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2020.03.17
ドル円、FRBの緊急利下げ+QE再開を受けて一時反発するも結局Sell the factに(3/17朝)
ドル円は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、「下落リスク」が警戒されます。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2020.03.16
金融市場の動揺収まらず、荒い値動き継続も(3/16夕)
週明け16日の東京市場は、荒れ模様。「FRBの緊急利下げ」などを受け、ドル/円も上下に激しく振れている。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。