パウエルFRB議長記者発表(3/16)

FRBは3月15日、緊急の利下げを実施しました。18日にはFOMCが予定されていましたが、3月だけで1.5%の利下げになりました。

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パウエルFRB議長記者発表(3/16)

パウエルFRB議長記者発表 (2020年3月15日米国東部時間17時発表)

FRBは3月15日、緊急の利下げを実施しました。18日にはFOMCが予定されていましたが、3月だけで1.5%の利下げになりました。以下は記者発表です。

(1)記者発表

「コロナウィルスの突発発生は、米国含め多くの国でコミュニティーを害し、経済活動を分断した。世界の金融状況もまた著しく影響を受けている。入手した経済データによれば、米国経済は強い足固めの時期に挑戦していた。1月のFOMC会合以降の情報では、労働市場は2月に入っても強さを維持し、経済活動は緩やかな割合で伸びていた。雇用はここ最近、平均的にみて堅調で、失業率は低いままだった。家計支出は緩やかな伸びにも関わらず、企業の固定投資や輸出は弱かった。更に最近、エネルギー部門が下方圧力を受けている。12ヶ月ベースでは、全般的なインフレや食品・エネルギー除くインフレは2%以下で推移していた。市場のブレークイーブンインフレは下がった。長期インフレの市場調査ではインフレ期待はあまり変わらなかった。

FRBに与えられた使命に基づき、委員会は雇用の最大化と物価安定を追求している。コロナウィルスの影響により直近の経済活動に重石となり、経済見通しにリスクが出ている。これらの状況に鑑み、委員会はFFレートの目標レンジを0〜0.25%への下げを決定した。委員会は、経済がこの状況に耐え忍び、最大雇用や物価安定目標を達成できるまで、この目標レートを維持することを望んでいる。この行動は経済活動を支え、強い雇用状況にし、インフレが委員会目標の2%に回帰することを支えてくれるだろう。

連邦準備会は家計や企業の信用力を支え、それにより最大雇用と物価安定促進に向けあらゆる種類のツールを使うことを準備している。家計や企業の信用力の中心である、国債やエージェンシー・モーゲージに対する市場の機能をスムーズにすることを支えるべく、委員会は国債を少なくとも5000億ドル、エージェンシー・モーゲージ担保証券を少なくとも2000億ドルまで買い入れ額を増額する。委員会はまた、FRB保有のエージェンシー債やエージェンシー・モーゲージ担保証券の償還元本も再投資をする。委員会は市場の状況を細かく注視し、その計画を適切に調整すべく準備するつもりである。

1名除き全員が賛成した。反対の1名はロレッタ・メスターで、この会合で、FFレートを0.5%〜0.75%までの下げで、市場の機能をスムーズにし、家計や企業の流動性を確保するには十分であるとした。
(以下略)
(以上)
  (注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。(上記出所:FRB HP)

(2)CME Fedwatch

以下は昨日のFOMC緊急利下げまでのCME FEDwatchです。

パウエルFRB議長記者発表
(2020年3月15日米国東部時間17時発表)

太字は本日利下げ前のFFレート基準値です。

パウエルFRB議長記者発表
(2020年3月15日米国東部時間17時発表) 2枚目の画像

FRB緊急利下げ前は、今週のFOMCで0.75%下げが51%で、1%下げも49%いました。これでほとんどゼロ金利ですので、今週18日予定のFOMCでは金利面での操作はないと思われます。今週水曜日には予想をお送りする予定ですが、マイナス金利への議論があるか無いかが注目されます。合わせて、明日にも更新されるCME Fedwatchを注目しています。

ドル円相場は3月NY連銀製造業景況指数を御参照願います。
(2020年3月16日16:10、1ドル=106円45銭、1ユーロ=1.1140ドル)

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