3月NY連銀製造業景況指数の予想
本日3月NY連銀製造業景況指数が発表されます。FRBはコロナウィルスの影響が大きいとの見方で緊急利下げを実施した後、最初の3月指標ですので注目されます。
(今回発表予想)2020年3月16日12時現在予想
2月のNY連銀製造業景況指数は予想を上回る数値となりました。
下図のNY連銀製造業景況指数(青)と移動平均(オレンジ)の推移をみると、青線は2018年央を頂点として下がっていますが、最近のオレンジ線の移動平均は上向き傾向となっています。回復力が弱いながらも水面上を維持しています。
3月予想は4.9とまだプラスを維持していますが、レンジではマイナスも散見されますので、水面下の場合は2019年6月以来となります。
過去2回の高値(○印)からの下降期間を見ると、最初は2010年4月〜2013年1月の2年8ヶ月、2番目は高値の2014年9月〜2016年9月までの2年1ヶ月です。この両者を見ると、現在の動きは前者に近い形になっています。それほど落ち込まない代わりに回復力も弱く低位の期間が長いパターンです。FRBは既に大きく利下げを実施していますが、市場はあくまでコロナウィルスの緊急利下げと見ています。もし、製造業の回復がないとFRBのゼロ金利付近が長く続くことも想定しておいた方が良いかもしれません。
NY連銀製造業景況指数(青)と移動平均(オレンジ)黒より右は今回予想
また、下図はISM製造業景況指数(ISM)とNY連銀製造業景況指数(NY)の3ヶ月移動平均線を比較しています。NYがボラタイルなので移動平均線にしています。
ここ数ヶ月はNYが上昇、ISMが下降を続け、ISMが1月に大きく反発し、2月に若干下がりましたが、コロナウィルスの世界拡散は2月中旬以降ですので、場合によりオレンジ線の回復傾向が終わることも想定されます。また、青のISMは過去を見ても50未満での推移期間(下図〇印)が今回ほど長くなかったので、先行指標のNYが下落してくるとISMも再度50未満への移行が想定されます。
ISM製造業景況指数とNY連銀製造業景況指数の3ヶ月移動平均線
(NY連銀製造業景況指数は2月予想値を加味した移動平均線)
下図はドル円の週足チャートです。
先週は乱高下し、ドル安トレンドのラインA(=111円75銭)とB(=101円35銭)で推移しました。僅か2週間でレンジの上下に到達した訳です。ラインBを切ればラインC(=100円35銭)までの余地が広がりましたが、ドル安へのポイントであったラインD(=104円60銭〜80銭ゾーン)を再度回復して週足が終わったので、ドル安トレンドが継続ながらも戻り高があり得る相場展開になっています。
その戻り目途は最初がラインEの109円10銭、越えればラインFの110円40銭が目途になります。上値トライをしながらラインEに沿って110円40銭までの戻りのパターンがあってもおかしくありません。
下限はラインDを週末で切って終わらない限りはまだレンジになりそうです。乱高下からの収斂相場に入った感じです。
(2020年3月16日15:00、1ドル=106円60銭)
ドル円週足
オーダー/ポジション状況
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