N$シカゴポジション(2020年3月10日現在)

今日NZ中銀は緊急利下げを実施し、しかも0.75%の大幅利下げとなったことから、朝方にオセアニア通貨が売られました。

N$シカゴポジション(2020年3月10日現在)

シカゴポジション(CME)221

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

シカゴポジション(CME)221

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

NZドルポジションは若干ながらもショートカバーしてきました。ネットで1,600枚弱減らして15,400枚弱となっています。内訳はロング150枚増、ショートは▼1,430枚減となっています。過去の総枚数の最初の段階である56,000〜60,000枚で止まっています。それでもまだレンジ内にいますので、かなり積み上げています。今日NZ中銀は緊急利下げを実施し、しかも0.75%の大幅利下げとなったことから、朝方にオセアニア通貨が売られました。チャートを見ると、先週のシカゴ締日でも直近底値の横サポートを維持していましたが、既にこのサポートを切っています。シカゴは明日の締日に向けて、ショートを積み上げた可能性が高いと思われます。

実際の相場はNZドル安トレンドラインが今週には0.6070〜0.6310(先週0.6110〜0.6350)米ドルにきていますが、既に下抜けています。シドニー時間帯で底値0.5988(一部では0.5945米ドルのスクリーン値があります)米ドルまで付けて0.60台半ばで推移しています。
NZドルは2004年5月と2006年1月に0.5910米ドルまでの底値を2回、1998年8月と2009年3月に0.4890米ドルを2回、2000年11月から2001年10月迄に0.3950〜0.40米ドルゾーンを3回付けました。最後はトリプルボトム抜けの失敗ですから、その後は大きく戻った経緯があります。今回はこの0.5910米ドルを下抜けると、上記にある過去の横サポートまで強いものはありません。逆に0.5910米ドルで3回止まり、0.6650米ドルの抵抗線を抜けていくとNZドルの買い安心感がでます。まだNZドル戻り売りの状況下で、目先は0.59米ドルを守れるか否かがポイントになります。
(1NZドル=0.6055米ドル、3月16日14:00)

シカゴポジション(CME)221 2枚目の画像

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

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