NZ/円、短・中期ともに“NZ弱気”の流れ。
新型肺炎ウィルスの感染拡大が全世界に拡がりを見せたことや、アメリカがイギリスを除く欧州からの入国規制を強めたことなどを受けて景気後退懸念が一段と高まりNZドルも対米ドル、対円で続落しています。人、モノの移動に制限が生じていることで、世界の景況感が急速に悪化しており、NZ円も引き続き上値の重い展開が継続すると見られます。
チャートを見ると、日足は2/20に付けた71.18を直近高値として上値を急角度で切り下げています。この間に2/25の陰線が70〜71円での揉み合いから下抜けて新たな下落トレンド入りしており、さらに、3/9の陰線が前週末の終値から大きく下寄りのスタートとなり、この足が66円割れを見て新たな下落トレンド入りの可能性が生じています。短期トレンドは68円台を回復して終えれば下値リスクが軽減されますが、69円台にしっかり乗せて終えない限り、下値リスクを残します。日足の上値抵抗は65.10-20、66.60-70に、下値抵抗は63.70-80、62.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は68.47、70.15、70.12で収束しており、これらを大きく下抜けて、短・中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。
一方直近の週足は、上ヒゲがやや長く実体の小さい陽線引けとなり、前週の大陰線を切り返せずに押し戻されて越週しています。この足が67.00-10の週足の抵抗を若干下抜けて越週しており、新たな下落リスクが点灯中です。今週は下寄りのスタートとなった後、下値を攻めきれずに上値余地を探る動きに転じており、下ヒゲがやや長くなっていますが、週足の形状は改善しておらず、67円台を回復して越週しない限り、下値リスクがより高い状態に変わりありません。週足の上値抵抗は66.20-30、67.00-10に、下値抵抗は64.00-10、62.00-10にあります。31週移動平均線は69.58に、62週線は71.51に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
NZドル/円【週足】:(3/12現在31週、62週移動平均線は69.58と71.51にあり、これらを下抜けて一段の下落リスクが点灯中。)
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