トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、戻りでは着実に売りが出てくると見て「大台に近い17.05レベルをサポートに17.65レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が17.14レベル、高値が17.81レベルと、思ったよりも底堅い動きの一週間となりました。
先週のトルコリラは、週前半は緊急G7とFRBによる緊急利下げを好感し、株式市場同様にリスクオフの巻き返しといった流れでしたが、3月5日のロシア・トルコ首脳会談でシリアにおける停戦に合意したことで逆に好材料出尽くしとなり、更に週後半は株安と円高の動きが再燃したことでトルコリラ円は週初の安値圏に近づいて引けることとなりました。
そして、週明けは早朝市場からリスクオフの動きが強まる中で、これまでは健闘していたトルコリラ円にも売りが強まり、一時ドルトルコリラの上昇+ドル円下落がセットとなるフラッシュクラッシュ状態となり、トルコリラ円は16.38の安値をつけました。株式市場を中心とした最近のリスクオフの動きが収まるまで、新興国通貨も同様に買いにくい地合いが続くと見ておいたほうがよさそうです。
今の世界経済や投資環境を取り囲む材料には好材料が見当たりませんので、テクニカルな観点から、下値の可能性を検討します。まず週足をご覧ください。
長期的にはトライアングル(三角もちあい)を下抜け、2018年8月の史上最安値(チャート内では15.48表示、実際はもう少し低いレートの取引もあった)をいつトライしてもおかしくはないチャートとなっています。まだ距離がありますので、今週ではないでしょうが、今のリスクオフが収まるまでは要注意としか言えません。
そうした前提でいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
上値は先週末の安値圏17.20がレジスタンスとなりやすい水準です。下値は直近の下げの動きから逆N波動(ピンク)を考え、次のターゲットとなる127.2%(161.8%の平方根)エクスパンション16.20を想定しています。
今週はテクニカルな観点から16.20レベルをサポートに17.20レベルをレジスタンスとする週とします。
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