トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、テクニカルにも上値の重たい展開を考え「年初来安値である大台18.00レベルをサポートに18.50レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が18.09レベル、高値が18.38レベルと、相変わらずの狭い値幅の中での取引となりました。
先週のトルコリラは、ドル円が新型コロナウイルスの感染拡大によるリスクオフの円買いとなったいっぽうで、ドルトルコリラは緩やかな上昇を続け結果としてトルコリラ円は緩やかな下げを続けています。しかし、サポートラインがちょうど18.10レベルに上がってきたことや、年初来安値をトライするほどの材料も無かったことで下値も支えられたという動きでした。
トルコリラに影響を与える材料というよりは、新型コロナウイルスの感染拡大によるリスクオフの円買いの動きが、中国の貿易相手国や新興国通貨で目立ったという印象です。そして、新型コロナウイルスの感染拡大懸念は依然として根強く、金曜のNYダウに見られたような急落ではなくとも株価の上値を抑える流れは続き、為替市場では基本的に円買いに動きやすいと見ています。
今週も材料的にはウイルス感染拡大懸念による中国発の景気減速懸念が最大の材料ですが、トルコ関連では本日CPIの発表があります。前回の利下げで現在のトルコの政策金利は11.25%にまで下がっていますが、CPIは前回が11.84%、本日の予想は11.9%と政策金利を上回っています。12%台に乗せてくるようだと、2月にも利下げの可能性がある政策金利との乖離が広がることとなり、トルコリラ売りが強まるリスクが出てきます。
そして、トルコリラ円は18円の大台が気になるのと同様にドルトルコリラでは6.0の大台が意識される展開となっています。今週はドルトルコリラの日足チャートから見ていきましょう。
昨年8月のトルコリラ急落時には6.2995という水準を見てはいますが、それを除くとドルトルコリラはピンクのラインで示した上昇ウェッジの中での動きを続けていると見てよいでしょう。そして、着実に高値を更新してきていることから、今週中に6.0の大台を試す可能性は高いと見ていた方が良いように思えます。もし、本日のCPIが予想よりも高いようであれば、今日にでも試してもおかしくはありません。
この対ドルの動きを考えた上で、いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
かなり狭いチャンネルですが、トレンドとしては青の平行線で示した下降チャンネルを今後も継続しやすい状況にありますし、サポートラインを明確に下抜けてくるようであれば、年初来安値の大台18円では止まらないと見ていた方がよさそうです。おそらく18円を下抜ける時には対ドルでも6.0をトライする時と重なってくるものと考えられます。
今週は年初来安値を更新してくる可能性を考慮し、17.90レベルをサポートに18.30レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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