トルコリラ円見通し 1月23日深夜へ一段安、戻り高値切り下がりの範囲で一段安警戒か(20/1/24)

1月23日深夜安値の後は突っ込み警戒で買い戻されて18.46円まで戻している。

トルコリラ円見通し 1月23日深夜へ一段安、戻り高値切り下がりの範囲で一段安警戒か(20/1/24)

【概況】

トルコリラ円はイラン情勢の緊張緩和により1月6日朝安値17.94円と1月8日朝安値17.98円をダブルボトムとして反騰してきたが、1月17日午後高値で18.82円を付けた後は上げ渋り、新型コロナウイルスの感染拡大問題による株安円高と同調して1月20日早朝に18.60円へ反落して1月15日夜安値を割り込み、さらにその後もジリ安基調が続いて22日朝に18.48円まで続落、22日夜に18.56円まで若干戻したものの23日朝から一段安に入った。
1月23日夕刻には18.44円まで下げてからトルコ消費者信頼感指数が確りしたこともきっかけとなって18.54円まで一時的に戻したが22日夜高値には届かず、23日深夜にかけてはドル円が一段安する中で18.36円まで続落した。1月23日深夜安値の後は突っ込み警戒で買い戻されて18.46円まで戻している。

トルコの1月消費者信頼感指数は58.8となった。前月と変わらずだが、11月の59.9から12月へ低下した後にしっかりした印象を与えた。発表された数字自体は力強いものではなかったが、2018年の通貨危機から低下傾向に入り、2018年7月の72.7から2019年5月には55.3まで低下した後は持ち直しの傾向にあり、今回の数字もそれを裏付けたといえる。発表後の16時過ぎからトルコリラ円の反発が見られたが長続きはしなかった。

【感染爆発懸念による金融市場全般のリスク回避感に圧される】

【感染爆発懸念による金融市場全般のリスク回避感に圧される】

中国国営テレビは新型肺炎の発症者が634人となり死者が18人に増えたと報じた。世界保健機関(WHO)は「国際的な公衆衛生上の緊急事態と判断するには時期尚早」としてまだパンデミック宣言をしていないが中国政府は発生源の武漢市などを交通遮断する事態に陥っており、2002年のSARS感染爆発時に中国当局の対応が後手後手に回ったことも踏まえて感染爆発への懸念が継続している。
NYダウは3日続落、米10年債利回りも低下傾向が続いており、ドル円も110円台を維持できなくなって23日深夜には109円台序盤まで下落したが、トルコリラ円の動きもドル円と同調したものとなっている。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、1月14日午前と17日夕の両高値をダブルトップとした弱気サイクル入りとして20日夜から22日夜にかけての間への下落を想定してきたが、22日午前安値から22日夜へいったん戻してから23日朝に一段安したために、23日午前時点では22日午前安値を直近のサイクルボトム、22日夜高値を同サイクルトップとした新たな弱気サイクル入りとして25日早朝から29日午前にかけての間への下落を想定した。
23日深夜へ一段安してから戻しているが、22日夜から23日夕刻へ戻り高値が切り下がっているため、23日夕高値を超えないうちは18.40円割れから下げ再開とみる。ただし23日夕高値超えからはサイクルボトムを短縮しての強気サイクル入りと仮定して27日から29日にかけての間への上昇を想定する。

60分足の一目均衡表では1月22日夜の反発で遅行スパンがいったん好転したもののその後の反落で再び悪化した。先行スパンからの転落状況も続いているが、23日深夜からの反発で遅行スパンは好転しやすくなっている。
遅行スパン好転からは高値試しとするが、23日夕高値を上抜けないうちは再び悪化するところから下げ再開とみる。23日夕高値超えからは強気サイクル入りとみて遅行スパン好転中の高値試し優先とする。

60分足の相対力指数は23日深夜への下落で30ポイントまで低下したがその後の反発で50ポイントまで戻している。50ポイントを超えて続伸の場合は高値試しが続きやすいが、60ポイント前後では抵抗感が出やすいとみて、40ポイント割れからは下げ再開を疑う。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、1月23日深夜安値18.36円を下値支持線、1月23日夕高値18.54円を上値抵抗線とする。
(2)18.50円以下での推移中は18.40円割れからの下げ再開注意とし、18.50円を超えても23日夕高値を上抜けずに18.40円割れするところからは23日深夜安値試しとし、底割れからは18.20円台序盤への下落を想定する。23日夕高値を超えないうちは週明けも安値を試しやすいとみる。
(3)18.50円超えから23日夕高値18.54円試しとし、高値更新からは18.60円試しへ向かうとみるが18.55円以上は反落警戒とする。本格的な反騰入りには18.60円を超え、金融市場全般がリスクオン心理を取り戻す必要があると思われる。

【当面の主な経済指標等の予定】

1月27日
 16:00 1月製造業景況感 (12月 103.6)
 16:00 1月設備稼働率 (12月 77.0%)
1月29日
 16:00 1月経済信頼感指数 (12月 93.8)
1月30日 
 16:30 トルコ中銀インフレレポート
1月31日
 16:00 12月貿易収支 (11月 -22.3億ドル)
2月 3日
 16:00 1月消費者物価 前年比 (12月 11.84%)
 16:00 1月消費者物価 前月比 (12月 0.74%)
 16:00 1月生産者物価 前年比 (12月 7.36%)
 16:00 1月生産者物価 前月比 (12月 0.69%)

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