シカゴポジション(CME)210
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2019年12月17日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴの豪ドルポジションはネットショート9,800枚増の46,500枚となり、前週より大幅に増やしてきました。前週までは例年通りクリスマスに向けてポジション調整をしてきましたが、一気に増やしています。ところが、ポジションの内訳を見るとロング13,300枚減、ショート3,500枚減ですので、ロングを大きく手仕舞いした結果ショートが残ってしまった形です。総枚数は2週間で38,200枚も減らしているので、これは例年通りの動きです。
下記チャートを見ると、シカゴ終値ベースでは黒の豪ドル安トレンドライン上限まで来ています。17日終値が0.6851米ドルでしたので、今現在のスポット0.6905米ドルが明日24日のNY終値になれば豪ドル安トレンドからの戻り高調整が継続することになり、シカゴはショートカバーに追いやられる可能性が高くなります。NZドルが予定通りにポジションを大きく調整しているので、豪ドルショートのコストがあまり良くないかもしれません。因みに11月5日締日のネットショートは26,800枚(ショートのみ76,600枚)で、この時のNY終値が0.6893でしたので、それ以降に作ったショートはほぼコスト割れの可能性が高くなっています。ショートポジションのみを比較すると17日現在が79.800枚ですので、あまり変わっていませんが、11月初旬以降に突っ込んだ売りは損切りに近いものと思われます。
実際の豪ドル米ドルは、短期的な0.6760〜0.6890米ドルの3角保合いを上抜けました。サポートは0.6790米ドルまで上がっており、ここを下抜けて終らない限りは短期的な豪ドル安が終わる可能性がでてきています。10月初旬0.74米ドル付近を高値とした抵抗線も上抜いているので、上値リスクが高くなっています。0.6930米ドルにある抵抗線を上抜ければ確認できそうです。もし抜けた場合に抵抗線は0.6970、0.7020〜30米ドルにあります。一方で、0.6790米ドルを割ってくると、0.6750米ドルのサポート狙いになり、この場合は上抜きが騙しの可能性も高まります。シカゴはショートポジションをどうするのか興味深くなっています。
(1豪ドル=0.6908ドル、12月23日13:55)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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