NZ/円、短期は“NZ強気”。中期は“弱気”
今週は、NZ独自の材料に乏しく、引き続き為替市場は米中貿易協議の行方が材料視されていますが、先週末の米雇用統計では雇用市場が強い状態にあることが確認されており、また、FOMCでは2020年を通じて金利据え置きを予測しているメンバーが大勢を占め、低インフレ下で、好調な消費に支えられて米経済が緩やかな拡大基調を持続するとの見方も多く、過度な警戒感が後退してNZドルは対米ドル、対円で、堅調推移となっています。
チャートを見ると、日足は10/2に付けた66.94を直近安値としてゆっくりと下値を切り上げる流れを維持しており、短期トレンドは“NZ強気”の流れにあります。中期トレンドが強いわけではないので、NZ急伸にも繋がっていませんが、直近の陽線(12/11足)が70.15に位置する200日移動平均線を実体ベースで上抜けて終えており、一段の上昇に繋がる可能性が生じています。一方で、73〜74円ゾーンに中期的な上値抵抗が散在しており、NZ急伸にも繋がり難いと見られます。
日足の上値抵抗は、72.10-20、72.90-00に、下値抵抗は71.00-10、70.40-50にあります。21日、120日、200日移動平均線は70.32、69.58と71.15にあり、これらを全て上抜けており、短期トレンドは“NZ強気”の流れに入っています。
一方週足は続伸して一段の上昇の可能性に繋げています。直近の陽線が69.94に位置する31週移動平均線をしっかり上抜けて越週しており、新たな上昇トレンド入りした可能性が点灯中です。一方で62週線が72.56に位置しており、これを上抜けていないことや、昨年12月に付けた78.86を起点として上値を切り下げて来た流れから上抜けておらず、この週足の上値抵抗が71.80-90に位置しており、これにぶつかる可能性にも注意が必要です。72円台で越週した場合は週足の形状が改善してもう一段上値余地が拡がり易くなりますが、この場合でも75.00-10に月足の上値抵抗が控えていることや、NZ円の一相場のターゲット圏内に入るため、上値追いにも限りがありそうです。今週の週足の上値抵抗は71.80-90、72.90-00に、下値抵抗は69.90-00、69.00-10にあります。31週移動平均線は69.94にあり、短期サポートとして働いていますが、62週線は72.56に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れを変えていません。また、可能性がまだ低い状態ですが、69.50割れで終えた場合は短期トレンドが変化して下値リスクが高くなります。
NZドル/円【週足】:(12/11現在31週移動平均線は69.94にあり、短期トレンドをサポート中だが、62週線は72.56にあり、中期トレンドは“NZ弱気”の流れを変えていない)
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