ユーロドルFOMC後の上昇から反落 ECB理事会、英総選挙結果待ち
12日の東京市場でユーロドルは1.11台前半でのもみ合い。
未明に結果が公表されたFOMCでは予想通り政策金利変更はなく、ステートメントから金融政策の景気、雇用、インフレへの政策の有効性に関し、不確実性の「逃げ口上」が消え、FRBのより強い先行きへの自信を示す内容となりました。
これを受けて為替市場は一瞬は主要通貨に対してドル買いとなり、ユーロドルも1.1090を割り込む動きを見せました。しかし、同時に発表された経済見通しで、来年政策金利に変更無しの予想がコンセンサスであることが明らかになり、また、パウエル議長も記者会見で「今後利上げを行うには大幅かつ継続的にインフレが上昇していることを確認する必要がある」と発言するなど、当分の間利上げの可能性がないことが強調されると米長期金利が低下、ユーロドルも急速にドル売りへと傾き、高値1.1145をつけた後東京時間はもみ合いとなりました。東京時間19:30現在はやや値を戻し1.1130レベルでの取引です。
テクニカルにはユーロドルは未明の上昇でややいびつながら再びダブルボトムを形成。1.12台前半のターゲットを目指す動きを再開していますが、今朝方も高値は1.1145、本日日中高値は1.1144といずれも200日移動平均線(1.1154)には達していません。今晩から週末にかけてのイベント次第ではありますが、上方向はまずは200日線の攻防、下方向は12/6の反落局面をサポートした21日移動平均線を割り込んだ場合には要注意といったところでしょうか。
今晩から明日にかけては為替市場に影響を与えうる欧州サイドの材料としては年内ほぼ最後と思われる、ECB理事会と英国下院の総選挙の二大イベントが控えます。今晩21:45に公表されるECB理事会の結果では政策変更は予想されていませんが、フォワードガイダンスや金融政策の枠組み等に関し、今回が初の理事会となるラガルド新総裁が何らかの独自色を打ち出してくるかは注目されます。
また、日本時間午後四時に投票が開始された英国の下院総選挙では、圧倒的優位が伝えられた保守党が直前の世論調査ではやや支持率を低下させているとの見方も出てきて、単独過半数の獲得は必ずしも盤石ではないとの状況判断に変わりつつあります。ブレグジットの国民投票も、メイ首相の仕掛けた総選挙も完全に外した英国の世論調査ですのでふたを開けてみるまで分からないとは言われていたものの、現時点で少なくとも序盤に考えられていたよりは不透明感が増してきており、波乱含みです。投票締切は東京時間明日午前7:00、明日昼頃には大勢が判明する予定です。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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