ランド円レポート月曜版(2019年11月11日)

先週はイベント経過後の米中協議好材料での上げという週になりました。

ランド円レポート月曜版(2019年11月11日)

ランド円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、イベント経過とテクニカルな面と双方から押し目買いが出やすい週を考え「7.15レベルをサポートに7.45レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.26レベル、高値が7.47レベルと、予想よりも底堅く安値が限定的な一週間となりました。

先週のランド円は、前週金曜のムーディーズ格付け見直しにおいて現状維持となったことを好感して、週初からギャップアップしてランド買いが先行しました。また米中通商協議進展思惑は南アにとって最大の貿易国である中国の好材料でもあることから、双方で段階的に関税を撤廃との発言から木曜には週間高値となる7.47レベルをつけました。しかし、金曜になりトランプ大統領が関税撤廃は決まってないと発言したことから7.34まで押しての引けとなっています。

先週はイベント経過後の米中協議好材料での上げという週になりました。そして、その前週に発表された中期財政計画は南ア国内のファンダメンタルにとっては悪材料となりましたし、S&Pはその内容から今月中の格付け見直しにおいて南アの格付けをもう1段階下げる可能性について言及しています。S&Pは既に南アを投資不適格(ジャンク)としていますので、違いは無いと言ってしまえばそれまでですが、少なくとも以前に比べて南アの格付け環境が悪化してきていると捉えられるため、念のために注意しておきたいところです。

こうしたことからランドは前週高値までは戻し切らずに反落することとなりました。今週は小売売上高と鉱工業生産の発表があり、上値が重たくなってきた中での発表ということで弱い数字により敏感に反応しやすいと言えそうです。また先週金曜のトランプ大統領の発言はトランプ大統領だけでなく対中強硬派の意見となりますので、実際に署名の日程が決まるまでは、どこでまた決裂するかもしれないリスクもゼロではありません。先週の楽観的なリスクオンはやや行き過ぎ感もありますので、そのあたりのニュースにも気を付けておきたいところです。

ランド円レポート月曜版

そして、テクニカルですが今週はまず週足チャートから見ていきましょう。

短期的にはランド円は上昇トレンドにあるものの、長期的には着実に高値を切り下げる展開となっていて、2018年高値以降は上下しながらもピンクの太線で示したレジスタンスラインが効いており上値を抑える流れとなっています。直近ではピンクの細線で示した上昇ウェッジの中での動きとなっていましたが、先々週から先週にかけての高値圏は長期レジスタンスにほぼ抑えられたことは気になります。

そうした前提で、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円レポート月曜版 2枚目の画像

週足と同じラインを引いてありますが、先週高値の位置で長期レジスタンスと短期ウェッジの上限が一致していることがわかります。このパターンはテクニカルには、目先の高値を見たと考えた方がよいですから、今週は下値の目途を考える必要があります。これもわかりやすいターゲットがあり、ムーディーズ格付け発表後にギャップアップする前の高値7.21です。

今週はこのギャップを埋める可能性が高く、さらにギャップを埋めるとその方向への動きが強まる可能性もあることに注意しつつ、7.18レベルをサポートに7.43レベルをレジスタンスとする週を見ておくこととします。

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る