南アランド週報 『大規模ストライキや米中を巡る先行き不透明感が南アランドの重石』(19/9/28)

南アフリカランド・円相場は、9/13に記録した高値7.459円をトップに反落に転じると、週末にかけて、約3週間ぶり安値となる7.097円まで下落しました。

南アランド週報 『大規模ストライキや米中を巡る先行き不透明感が南アランドの重石』(19/9/28)

大規模ストライキや米中を巡る先行き不透明感が南アランドの重石

今週のレビュー(9/23−9/27)

今週の南アフリカランド・円(ZARJPY)相場は、週初7.207円で寄り付いた後、翌9/24に、高値7.260円まで上昇しました。しかし、@金融セクター最大の労働組合Sasbo(South African Society of Bank Officials)による大規模ストライキ計画が報じられると、Aトランプ米大統領を巡る弾劾機運の高まりや、B南ア・8月生産者物価指数の低下(結果+4.5%、予想+4.6%、前回+4.9%)を受けた南ア中銀の追加利下げ観測、C米中協議を巡る先行き不透明感が重石となり、週後半にかけて、約3週間ぶり安値となる7.097円まで下げ幅を広げました。引けにかけて反発するも上値は重く、結局、7.119円近辺での越週となっております。

来週の見通し(9/30−10/4)

南アフリカランド・円相場は、9/13に記録した高値7.459円をトップに反落に転じると、週末にかけて、約3週間ぶり安値となる7.097円まで下落しました。この間、@一目均衡表雲上限及び転換線の下抜けや、A強い買いシグナルを表す「三役好転」の消滅、B強い上昇トレンドを示唆するバンドウォークの終焉、Cトレンドの方向性を示唆するボリンジャーミッドバンドの下方ブレイク、D一目均衡表基準線及び一目均衡表雲下限割れなど、テクニカル的に見て、「下落リスク」が強く意識されます。

ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ経済を巡る減速懸念や、A国営電力会社エスコムの負債問題、B米中対立激化を通じた南アフリカ最大の貿易相手国「中国」の景気下触れ懸念、C大手格付け機関の中で唯一投資適格級を付与しているムーディーズによる格下げリスク(※定例格付け見直しは11/1に実施予定)など、不安材料は山積みです。

以上の通り、南アフリカランド・円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、下落リスクが警戒されます。9/30に予定されている中国の9月製造業PMIや、南ア・8月貿易収支、10/4の米雇用統計、翌週(10/10ー11)に開催される米中通商協議に関連した各種ヘッドラインに振らされながらも、当方では、南アフリカランド・円相場が心理的節目7.0を試す弱気シナリオを想定いたします(尚、中国は国慶節で10/1ー10/7まで休場)。

来週の予想レンジ ZARJPY 6.950ー7.250

大規模ストライキや米中を巡る先行き不透明感が南アランドの重石

南アランド円日足

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る