ユーロドル上伸後に反落、基本は米長期金利に沿った動き
6日の東京市場でユーロドルは上伸後に反落。寄り付き1.12近辺で海外市場から引き継いだ後、朝方中国の為替操作国認定に各市場が混乱する中で、ユーロドルも高値1.1250をつけたものの、その後は反落。夕刻にかけては1.1200近辺で方向感を失っています。
ユーロにとっては米中の貿易摩擦の激化は直接は関係は無く、また、世界的株価下落スパイラルの中、株価からネガティブな影響を受けるのはドルもユーロも同じなのでこれもユーロドルにはニュートラルといえます。
ただ、今回のリスクオフの動きは、米当局への市場の利下げ催促と時期的にも意味的にも微妙に交錯しており、ドルの長期金利のほうがユーロの長期金利より圧倒的に変動幅が大きいという点に特徴があります。
そのため本日のユーロドルの動きはほぼ米長期金利の上下に連動しており、それは下のユーロドルと米10年物国債利回りの15分足チャートの動きがほぼ完全にパラレルな形状をしていることや、ユーロドルのピークと利回りの最低点(本日は為替操作国認定後1.67%まで低下)のタイミングが一致していることからもよく見て取れます。
ユーロドル(黒)、米10年物国債利回り(赤)15分足
テクニカルにはユーロドルは6/25高値からの下げ幅の半値戻しを達成。61.8%戻し1.1265、や一目均衡表の「雲」の下限1.1259を手前に反落した形です。
約1か月の下げの半分以上を4営業日で戻していることもあり、水準的にはいいところまで来ているとも思われますが、米中の対立の鎮静化と株価の下落スパイラルと米長期金利の低下がおさまるまでは予断を許さない状況です。
序盤の欧州株価指数先物は、今朝がたの中国人民元のフィキシングで、中国人民銀行が実勢値より人民元を高値誘導する姿勢を見せたことから、米中緊張が緩むのではないかとの期待でほぼ全面高。このまま欧米の指数がプラス圏を維持できるか注目されます。
尚、今晩この後重要な経済指標等の発表は予定されていませんが、25:00にセントルイス連銀のブラード総裁の講演が予定されています。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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