ランド円ショートコメント
先週の振り返りですが、下降トレンドながらもペースは緩やか「7.40レベルをレジスタンスに7.10レベルをサポートとする週」を考えました。実際のレンジは安値が7.25レベル、高値が7.42レベルと、予想よりもかなり狭い値幅での取引に終始しました。
先週前半は11日に発表された製造業生産高が予想よりもかなり強かったこともあって底堅い動きとなり、前週末でいったん安値をつけたという値動きを見せていました。しかし、12日に下げに転じていますが、これは香港のハンセン株価指数が急落した日と重なっています。香港ではその日に逃亡犯条例撤回のデモを嫌気した株価の下げが見られましたが、南アにとって中国は最大の貿易国ですから、中国本土の動きとも関係する香港の政治的な動向に警戒感が高まったためのランド売りと考えられます。
中国にとっては対米貿易摩擦問題、香港での政治問題と悪材料の解決の糸口が見つからない状況が南アフリカにも波及したというイメージです。また、今週19日には南アのCPIが発表されますが、数字次第では次回の南ア中銀利下げの思惑が高まりますので、これも数字次第ではランド売りの材料とされるでしょう。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
テクニカルには緩やかな下降チャンネル(ピンクの平行線)の中での推移を続けていることに変化はありません。先週の値幅は狭かったものの、少なくともCPIを見るまでは積極的には買いにくい流れです。今週はレジスタンスラインと先週高値を重なっていますので、7.42を日足の終値ベースで明確に抜けてくる動きとなれば上昇に転じる可能性もありますが、現状ではやや上値が重たいもみあいを継続しやすいと見ることが妥当と思われます。
今週はザラバでは抜けても基本的に下降チャンネル内での動きを考え、7.45レベルをレジスタンスに7.15レベルをサポートとする週とします。
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