ランド円レポート月曜版
先週の振り返り(ショートコメント)ですが、引き続き下げやすい流れにあると見て「7.55レベルをレジスタンスに、7.25レベルをサポートとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.15レベル、高値が7.50レベルと予想よりも更に弱い動きを見せた一週間となりました。
先週のランド円は悪材料が続いた一週間でした。4日に発表されたGDPが予想を大きく下回る弱い結果となったことをきっかけにランド安の方向性を決め、その翌日には与党ANCから南ア中銀の政策に対する発言が出たところ、S&Pは中銀の独立性を危うくすることは格付けにも影響を与えると発言し、このこともまたランド売りにつながりました。週後半に向けては米国による対メキシコ関税に対する懸念、そして弱い米国経済指標などがリスクオフ材料となり南アフリカ要因と外部要因と双方がランド安相場に繋がったということができます。
今週も南アからは小売売上高や企業信頼感といった指標の発表がありますが、エスコムの停電も尾を引いているようですから、企業信頼感に関しては前回同様にかなり悪い数字が出てもおかしくはありません。
また、最大の貿易国である中国からも重要な経済指標の発表が続きますので、今週も材料的にはランド売りに反応しやすい地合いが続くと考えられます。
また週を通して下げてきたことからテクニカルにも、あまりよいチャートとはなっていません。先週の下げで既に年初来安値を割り込み、昨年安値を視野に入れる展開となってきました。
今週はまず週足チャートをご覧ください。
昨年高値以降、着実な下降トレンドを継続していますが、年初来安値を割り込み現在は昨年安値7.10レベルまで目前ともいえる水準に迫っています。また2016年安値と佐生健高値の78.6%(61.8%の平方根)押しも7.04と近い水準にあり、大きくは7円の大台を早晩目指しやすい状況となってきたと考えた方がよいでしょう。
次にいつもの4時間足チャート((上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
3週前の高値からのレジスタンスラインはいいとして、それに平行に引いたチャンネルはあくまでも補助線程度です。先ほどの週足チャートにあった7.04のターゲットを赤の水平線で引いてありますが、そちらのラインのほうが重要です。
週初の早朝相場ではメキシコへの関税が延期となったことで反発する動きとはなっていますが、トランプ大統領のことですからいつまた引っくり返すかわかりません。そうした点への警戒も忘れずに今週は戻り売りのスタンスがよさそうです。上値としては先週の戻り高値の7.40レベル、また下値は長期的に7円を目指すとしても今週のところはやや下げ足を鈍らせると見て、7.10レベルを考えています。
今週も下降トレンドながらもペースは緩やか、7.40レベルをレジスタンスに7.10レベルをサポートとする週を見ておきます。
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