トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、緩やかな上昇トレンドを継続しやすいのですが休場も長いため「18.10レベルをサポートに、18.80レベルをレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは安値が18.35レベル、高値が19.12レベルと、予想よりも強い準での取引が続きました。
先週のトルコリラ円は、トルコ自体は砂糖祭りでほとんど休場状態だったのですが、懸念材料となっているロシアからのS400購入延期と米国との関係が改善するかもしれないとの思惑がトルコリラを下支えしましたが、トルコ休場の中で流動性が低い中での買いであったことから、その後は週末に向けて週初の水準へと行って来いの展開となりました。
S400の話はあくまでも延期というだけで結論が出ているわけではありませんので、仮に購入決定ということになったらトルコリラ売りに繋がります。また先週は休場に入る前にトルコのCPIの発表がありましたが、前年比で18.71%と昨年8月以来の低い数字となりました。今週は12日にトルコ中銀の会合もあるため、米国も利下げの思惑が高まる中、トルコもひょっとしたら引き締めスタンス変える可能性も、という見方が出てきています。
コンセンサスでは現状維持、単月のCPIの結果だけをもって利下げはまずないこと、そしてインフレ抑制を重視する中銀が引き締めスタンスを緩めるような文言には変更しないであろうとの見方ですが、もし引き締め姿勢に変化があるようならば、トルコリラ売りに繋がることとなるでしょう。
そして、来週末に近づいたイスタンブール市長再選挙に向けて、エルドアン大統領と与党から何か発言が出てきてもおかしくない時期ですから、この点にも一応の注意を払い、短期的には先週高値を見て、今週はもみあい局面入りとなりやすい一週間になりそうです。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
先週の19円台の上ヒゲで一時的に上昇チャンネルを上抜けてはいますが、いまだこの上昇チャンネルの中での動きと見てよさそうです。ただ薄い中で大台を見たことから目先は高値を付けたという感が強いのも事実です。
今週は週末終値を中心としたもみあい局面入りと考え、18.20レベルをサポートに18.90レベルをレジスタンスとするチャンネル内での横方向の動きとします。
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