ランド円ショートコメント(2019/6/3)

南アにとって中国は最大の貿易国であり、米中間の貿易摩擦激化は悪材料以外の何物でもありません。

ランド円ショートコメント(2019/6/3)

ランド円ショートコメント

先週の振り返りですが、上値の重たい展開を続けやすいと見て「7.48レベルをサポートに、7.67レベルをレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは安値が7.33レベル、高値が7.60レベルと、予想よりも低い水準での取引となりました。

先週のランド円は、予定よりもさらに遅れた閣僚人事が発表されましたが、ズマ前大統領派が閣僚として残ることを懸念したランド売り、そして実際に残ったことを嫌気した一段の売り、というのが週前半の動きでした。その後、いったん買い戻す動きも見られましたが、木曜引け後のトランプ大統領がメキシコへの制裁関税に言及したことや、中国によるレアアース対米輸出制限の発言等が、貿易摩擦激化とリスクオフへとつながり、ランドにも売りが入る動きとなりました。

南アにとって中国は最大の貿易国であり、米中間の貿易摩擦激化は悪材料以外の何物でもありません。内的には国内政治、外的には貿易摩擦としばらくはランドにとって正念場の時期が続きます。
今週は中国からはPMI(月曜、水曜)が、また南アからは1〜3月期GDP(火曜)が発表されます。どちらもランド円にとっては重要ですが、特にGDPが注目されます。これまで南アのGDPは直前2期プラス成長であったものの、今回はマイナスが予想されています。
結果次第ではランド売りのきっかけとなりやすいと言えますし、前回の+1.4%に対してー1.6%となっていますので、多少コンセンサスより良い程度では先行きの利下げ思惑もあり買いにくいことには変わりません。

次にテクニカルです。いつもの4時間足チャート((上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円ショートコメント

5月初めの高値から引いたレジスタンスが引き続き効いていますが、3月安値の赤の水平線は明確に下抜けてきました。その後の買い戻しの動きも同水準で上値を止められていますので、7.50を明確に上抜けるとごく目先はダブルボトム、逆にダブルボトムを下抜けると、年初来安値の7.29へ向かいやすいと言えるでしょう。

またレジスタンスと平行に引いたラインと合わせて下降チャンネルを想定することもできそうです。そうなると上記のダブルボトム下抜けをする可能性の方が高いということになります。3月安値を抜けてからの上値の抑えられ方もチャートとしては良い形ではありませんので、引き続き下げやすい流れにあると見て、7.55レベルをレジスタンスに、7.25レベルをサポートとする週を見ておきます。

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る