NZ/円、短期は下値リスクが点灯中。74.50割れで短期トレンドに変化。
3/27、NZ中銀は予想通りオフィシャル・キャッシュレートを1.75%に据え置きましたが、議事録の中で、これまでのスタンスと大きく異なる“利下げ”の可能性が示されたことから、NZドルは対米ドル、対円で急落しています。FRBが年内の利上げの見送りを決定したこと、欧州経済の脆弱性やイギリスのBrexitへ向けての混乱など、世界経済の先行きに不透明感が増しており、先進国が金融緩和的な政策を維持する中で、NZ中銀もこれに追随する動きとなっています。
チャートを見ると、3/27の日足が安値圏で引ける大陰線となり、日足の形状が悪化し始めています。現状は短期トレンドの変化を確認するには至っていませんが、76.50-70ゾーンに強い上値抵抗が出来ていることや、76.00に位置する21日移動平均線を実体ベースで下抜けていることから、短期トレンドの変化に注意が必要です。75円台を維持出来ずに終えた場合は下値リスクが点灯、74.50割れで終えた場合は短期トレンドが変化して一段の下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は76.00-10、76.50-70に、下値抵抗は74.50-60、74.00-10、73.10-20にあります。21日移動平均線は76.00にあり、下値リスクが点灯中です。また、120日、200日線は75.40と75.08にあり、全てを下抜け切れていませんが、74.50割れで終えた場合は一段の下落リスクが生じます。
一方週足を見ると、実体が小さく上ヒゲのやや長い陰線引けとなり、上値トライに失敗した形で越週しています。下値を切り上げる流れを維持していますが、今週足の下値抵抗が75.00-10にあり、これを割り込んで越週した場合は下値リスクが点灯します。週足の上値抵抗は76.30-40にありますが、今週の上値トライでもこれを上抜け切れずに反落しており、やや下値リスクが高くなっています。また、これを上抜けた場合でも78円超えで越週するまでは上値余地も拡がり難い状態です。逆に週足の下値抵抗が75.00-10、74.50-60にありますが、全て下抜けて越週した場合は短期トレンドが変化して、74.00-10の下値抵抗を切り崩しつつ一段のNZ下落に繋がり易くなります。31週移動平均線は75.07にあり、かろうじてこれを守った状態ですが、62週線は75.84にありこの下に入り込んで下値リスクが点灯中です。
NZ/円【週足】:(3/27現在31週移動平均線は75.07にあり、かろうじて守った状態に、62週線は75.84にあり下値リスクが点灯中。)
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