トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、トルコリラ高を考え「20.60レベルをサポートに、先ほど示した21.40レベルをレジスタンスと21円挟みの一週間」を考えました。実際のレンジは安値が20.68レベル、高値が21.19レベルと予想よりも上値が重く、値幅自体も比較的狭い一週間となりました。
先週のトルコリラは、トルコ国内では目立ったニュースがありませんでしたが、隣国シリア関連では米軍関連でいくつかニュースが出ています。トランプ大統領があらためて撤退の方針を示したところ、上院で5日撤退を急がないという法案が圧倒的多数で可決されました。この動きで早期撤退の可能性は消えましたが、さらにその後シリア国内ではIS掃討の動きが米軍の支援を受けて激戦化しているとのニュースも出ています。
トルコ側は米軍駐留に対して否定的ですから、この一週間の動きに対してエルドアン大統領が何か言ってくる可能性は高く、今週はこのシリア問題、そして経済指標では鉱工業生産、失業率といったあたりが注目されそうです。
ただ、チャートの形を見ても分かる通り、これまでの上昇トレンドに対して先週は動きが鈍ってきていることもあって、下げ方向の動きにより敏感になるでしょう。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
赤の水平線は昨年12月高値と1g津3日安値との78.6%(61.8%の平方根)戻しの水準で、先週高値と一致しています。そこからの下げと言うことで先週安値を抜けていったん下方向の動きとなるか、あるいはピンクの平行線で示した短期的な上昇チャンネルの動きを継続し上昇再開となるのか、今週はテクニカルには注目が必要な週となります。
個人的には株安の動きもあってクロス円全般に円買いが入りやすい地合いとなっていることもあり、1月4日からの上昇トレンドを変えるほどでは無くても、いったん調整が入りやすいのではないかと見ています。今週は上昇傾向鈍化とやや下押しを想定し、20.40レベルをサポートに、21.10レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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