ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、レクに勝るに上昇傾向継続を考えつつ更に少し上方向にシフトさせ「8.05レベルをサポートに、8.35レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.00レベル、高値が8.24レベルと前週と同様のレンジの中で上がりきらない一週間となりました。
先週のランド円は、前週から話題となっていた国営電力会社エスコムの分割の詳細が7日にラマポーザ大統領から発表されました。エスコムは3分割されることになりました。この分割案自体が織り込み済みであったこと、結局は週初につけた高値から発表までは逆に利食い売りに押され、発表後はやや買い戻しも見られたものの噂で買って事実で売りというパターンになったようです。ただ、その後も8円の大台を割り込む動きにはつながらなかったことから、中期的な上昇トレンドは継続していると考えてよさそうです。
今週の南アフリカ関連のイベントとして13日の小売売上高程度ですが、最大の貿易国である中国関連の目立った材料がいくつかあります。最大の注目材料は11日からの米中通商協議次官級、14日からの同協議閣僚級と米中間の制裁猶予期間中に何らかの結果を出したいという動きが続きます。ただ、こればかりは結果を見るまでは動きにくいと言わざるを得ません。15日の閣僚級終了後に好材料が出てくるのか悪材料が出てくるのか見守りたいところです。また中国の経済指標で注目されるものにCPIがありますが、15日とこちらも週末直前で、それまでの材料とはなりません。
南ア最大の注目材料だったエスコムの分割が決まり、今後はリストラ等でどのように債務を減らしていくのか現実に目が向きます。このあたりはラマポーザ大統領の就任とその後の現実という動きを見てきただけに、思惑だけでは買えないというあたりが先週後半の動きとなったのではないかと考えられます。
次にテクニカルな観点からチャートを見てみましょう。
先週、先々週と同じようなレンジでの動きが続いていますが、まず日足チャートからご覧ください。
他のクロス円同様に、1月4日安値からのサポートとそれに平行な上昇チャンネルを引いてありますが、先週金曜段階では下ヒゲでトライし、週明け月曜はサポートラインの下で始まったもののアジア市場で再びラインの上側へと戻っていて、抜けたとまでは言えない状況です。ただ、かなり近い水準に位置していますので今週はこのサポートライン(8.05〜8.15を上昇中)との位置関係もいちおうチェックしておきたいところです。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
こちらは1月14日以降のサポートラインによる上昇チャンネルを引いてありますが、個人的にはこちらのほうがしっくりくる感じです。こちらはサポートラインが7.96レベルから緩やかに上がっていきます。株式市場でのリスクオフの動きが出てくるといったん下方向に振れる可能性もありますが、基本はこの4時間足のサポートを重視して、先週のレンジよりも若干低い水準での取引を考えたいところです。
今週のランド円は調整継続、横方向へのもみいあいとし7.96レベルをサポートに、8.20レベルをレジスタンスとする一週間を見ておきます。
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