NZ/円、上値余地を探る動き。中期トレンドはNZ弱気の流れ。
NZ経済も引き続き緩やかな拡大基調を維持しています。中銀は緩和的な金融政策を継続していますが、このまま3%近い経済成長が持続すれば年後半にも利上げの可能性が視野に入って来るでしょう。しかし、現状は米中貿易摩擦問題の進展如何では世界経済にも影響を及ぼす可能性があり、先行き不透明な状況にあることから、暫くは静観せざるを得ず現行の金融政策を維持すると見られます。
チャートを見ると、日足は1/3の早朝に付けた70円台を底値として反転、上昇に転じており、下値を急角度で切り上げています。短期トレンドは“NZ強気”の流れにありますが、昨年12月に付けた78.86を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜け切れておらず、この日足の上値抵抗は、75.40-50にあります。これをしっかり上抜け、さらに76円超えに値を戻して引けた場合は、日足の形状がさらに安定して、NZドルの一段の上昇に繋がり易くなりますが、中期トレンドが弱いのでここまで戻せない可能性も高いと見られます。一方下値は、74.60-70、74.00-10にやや強い下値抵抗が出来ていますが、74円台を維持出来ずに終えた場合は、日足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなります。さらに73.50割れで終えるか、値動きの中で73円割れを見た場合は、短期トレンドが変化して一段のNZ下落に繋がり易くなります。
21日移動平均線は73.83にあり、これを上抜けて短期トレンドはNZ強気の流れにありますが、120日線は74.80にあり、“ダマシ”の範囲内に、また、200日線は75.26に位置しており、これを上抜け切れておらず、中期トレンドは“NZ弱気”の流れから抜け出し切れていません。
一方直近の週足は、74円台に実体を置く陽線引けとなり、一段の上昇の可能性に繋げていますが、75.50-60に週足ベースで見た強い上値抵抗が控えており、これを一気に上抜けるにも無理がありそうです。また、これを上抜けた場合でも、中・長期的な上値抵抗が78.00-10にあり、これを上抜けて越週するまでは下値リスクを残します。今週の週足の上値抵抗は75.20-30、76.30-40に、下値抵抗は74.00-10、73.00-10にあります。73円割れで越週した場合は再び下値リスクが高くなります。31週移動平均線は74.85にあり、若干上抜けていますが“ダマシ”の範囲内に、また、62週線は76.33に位置しており、下値リスクがより高い状態にあります。
NZ/円【週足】:(1/30現在31週移動平均線は74.85にあるが“ダマシ”の班内に、62週線は76.33にあり中期トレンドはNZ弱気の流れにある。)
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