109円台回復、ドルに続伸期待も(1/18)

18日の東京市場は、ドルが続伸。値幅そのものはさほど大きくなかったが、一時109.40円台まで値を上げるなど、ドルは直近の戻り高値を更新している。

109円台回復、ドルに続伸期待も(1/18)

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18日の東京市場は、ドルが続伸。値幅そのものはさほど大きくなかったが、一時109.40円台まで値を上げるなど、ドルは直近の戻り高値を更新している。

ドル/円は109.20-25円で寄り付いたのち、日中安値の109.05円レベルを示現。しかし、109円を割り込めずに反発に転じると、その後は一転してドル強含みの展開となった。日経平均株価が3日ぶりの反発、263円高で大引けたことなどが好感されると、ドルは直近の戻り高値を更新し、109.40-45円へ。高値記録後はやや小緩むも底堅く、16時時点では109.30-35円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「英議会によるEU離脱合意案の採決」と「米政府機関閉鎖」について。
引き続き、前日の欧米時間から前者に関する発言や報道が相次ぐ。英下院議長から「29日に離脱代替案を審議・採決へ」との発言が聞かれるなか、英野党党首による「2回目の国民投票実施を支持する可能性も」といったやや前向きなコメントが聞かれていた。
対して後者は、米下院議長から「法案採決めざし来週にも下院を再招集」といった期待感を抱かせる発言が観測された反面、トランプ米大統領「政府機関閉鎖の影響で、下院議長の外国訪問は延期」、カナダ統計局「米政府機関閉鎖でカナダ貿易統計の発表を延期」、ブルームバーグ「トランプ氏はダボスへの米代表団の派遣を中止した」−−などという数々の悪影響も取り沙汰されている。

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値動きは緩やかながら、半信半疑だった先週来のレンジである107.77-109.09円の上限をしっかりと超えてきた。それを受け、年明け2日に記録した今年のドル高値109.80円レベルが視界内に捉えられている。そのレベルも超えれば、いよいよ110円台回復も。ちなみに、昨年12月高値114.23円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しは110.35円レベルとなる。予想以上のドル続伸も否定出来ない。

ただし、材料的には不安要因もある。たとえば、前述したように依然としてゴタゴタの続く英国情勢もそのひとつであるし、暫定予算失効による「米政府機関の閉鎖」も長期化の様相かつ、悪影響が他国にまで影響を及ぼすなど、拡大傾向を示している。キッカケ次第ではそれらを嫌気した円買いに再びバイアスがかかっても不思議はないだろう。また、足もとのドル買いの一因が「米中貿易協議の進展」や「米朝融和」といった期待感、思惑が先行した結果であることも気掛かりだ。

テクニカルに見た場合、興味深いのは週足だろう。1月第1週(18年12月31日から始まる週)に割り込んできた、一目均衡表の先行帯の雲をうかがう展開となっている。ちなみに、週足の雲は109.65-75円レベルに位置、10ポイント程度と非常に薄い状態で再び上抜けする期待も。そのレベルを超えれば、いよいよ110円台回復が現実味を帯びてきそうだ。

一方、材料的に見た場合、12月の鉱工業生産や同設備稼働率、1月のミシガン大学消費者信頼感指数速報など幾つかの米経済指標が発表されるほか、ウィリアムズNY連銀総裁やハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の講演が実施される予定となっている。また、ステート・ストリートなど引き続き米金融機関大手が決算を発表する見込みとなっており、そちらも要注意。

そうしたなか本18日は、訪米している北朝鮮の金朝鮮労働党委員長の最側近のひとり、「金英哲副委員長がトランプ氏と会談する見通し」とされるほか、米WHが「トランプ米大統領、ムニューシン財務長官と会合する」と発表したことも思惑を呼んでいる。関連報道には注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.80-109.80円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値109.40-45円の攻防にまずは注視。抜ければ、年初来高値である109.80円レベル、そして110円が視界内に。
対するドル安・円高方向は、109円前後に弱いサポートが位置している。同レベルを割り込んだ場合には昨日欧米時間の安値108.65-70円がターゲットとなりそうだ。

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