FOMCにらみつつ、基本は小動きか(12/18夕)

18日の東京市場は、ドル安・円高。前日に見せた予想外の113円割れに続く格好で値を下げ、112円半ばまで一時下落している。

FOMCにらみつつ、基本は小動きか(12/18夕)

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18日の東京市場は、ドル安・円高。前日に見せた予想外の113円割れに続く格好で値を下げ、112円半ばまで一時下落している。

ドル/円相場は、寄り付いた112.80-85円を日中高値にドルは冴えない。日中安値である112.45-50円までじり安の展開をたどっていた。しかし、11月以降の大きなレンジ下限である112.23円にはとどかず、小反発に転じると16時時点では112.60-65円で推移、欧米時間を迎えている。
なお、為替市場も、別途NZドルなどがやや荒っぽい変動をたどるなか、昨日の欧米時間から本日にかけて「仮想通貨(=暗号資産)」が総じて堅調裡。ビットコインも3200ドル台から3500ドル台へと値を上げ、そのまま高保ち合いとなっていた。

一方、材料的に注視されていたものは、18-19日に予定される「FOMCにらみの動き」と「英国情勢」について。
前者は、トランプ米大統領がツイッターで「FRBが、さらに利上げを検討するとは信じられない」と指摘したことに続き、CNBCはナバロ通商製造政策局長も「FRBは利上げの必要なし」とトランプ氏に同調したと報じている。また、有力欧米紙であるWSJも社説で、「FRBは利上げを停止すべき」との論調を示していた。
対して後者は、メイ英首相から「EU離脱合意の議会採決は1月14日の週に実施」との発言が聞かれるなか、「英野党党首、メイ英首相への不信任動議提出へ」、「英首相、離脱準備で閣僚らに3つの選択肢提示」といった報道も観測されている。

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「動くとすれば18-19日の米FOMC後」−−と予想するなか、想定外のタイミングでドル安・円高が進行している。過去1週間ほどのレンジ下限だった113円レベルはしっかりと割り込んできた。11月以降の112.23-114.23円という2円レンジは保っているものの、ややドル安方向へのリスクが高まってきた。今年11月を含め、最低でも3度下げ止まっている112.20-30円の攻防に要注意。下回ると10月29日以来の111円台突入も、否定できなくなりそうだ。

材料的には、米中をメインに、日米や日欧についても貿易問題が潜在的な要因としてくすぶるなか、目先は18-19日に予定されている今年最後の米FOMCが警戒されている。昨日も報じたように、今回会合の焦点は「来年の利上げスケジュールや回数、利上げ停止の時期など」で、利上げ実施そのものは「ほぼ織り込み済み」だった。しかし、前述したようなトランプ氏をはじめとする要人たちからの集中砲火もあり、俄かに「今回会合で利上げが実施できるのか」といった声が高まり始めている。如何なる結果となるのか、予断は許さない。

テクニカルに見た場合、過去1週間程度のレンジ下限は下抜けたものの、11月以降の2円レンジ下限は維持されている。
これを別の視点、一目均衡表でみてみると、日足は昨日先行帯の雲の上限を割り込んだことに続き、本日東京時間には下限(112.45-50円)割れをうかがう局面も見られていた。ちなみに、一目の雲の下限は今週末にかけて112.45-50円で横ばい推移するだけに、とくにNYクローズで維持することが出来るのか否か、攻防には十分な注意を払いたい。

一方、材料的に見た場合、11月の住宅着工件数や同建設許可件数などの米経済指標が発表される予定となっている。また、明日までの予定でFOMCが開催される見込みとされ、こちらの動きも要注意だ。
そのほか、注目される米国ファクターも少なくないが、英国を中心とした欧州情勢も引き続き波乱含み。ポーランド外相が「フランスは欧州の病人」と指摘し、マクロン政権を批判したとの報道も観測されるなど、欧州のアチコチで様々な亀裂が発生している感のあることも気掛かりだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.10-113.10円。ドル高・円安方向は、移動平均の75日線も近い本日高値の112.80-85円が最初の抵抗。抜けた場合には、一目の雲の上限が位置する113.10円レベルがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京安値の112.45-50円の攻防にまずは注視。割り込めば11月以降のドル下値を支えている112.20-30円が意識されそうだ。(了)

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