豪ドル/円、短期はニュートラル。中期は弱気。
先週発表されたオーストラリアの弱い経済指標(GDP)やアメリカの金融政策、景気先行への不透明感が強まったこと、米中関係の悪化などにより株式市場が大幅に下落したことから、リスク回避的な動きが強まる中で、豪ドルは対ドル、対円で下落しました。しかし、今週は株式市場も落ち着きを取り戻したことから、為替相場も週初に安値を付けた後は小反発に転じています。豪州中銀は年内にも3%の成長率を達成するとの見方を変えておらず国内景気の先行きに自信が窺われますが、国内では増加傾向を示す家計債務に、海外では米中貿易摩擦に端を発した世界貿易の先行きに懸念を示しています。
日足チャートを見ると、日足は週初から3手連続陽線引けとなり、12/10に付けた80.73で短期的な底を見た可能性が生じていますが、84円台の中期的な上値抵抗にぶつかった後だけに、これを再び上抜けるのは時間がかかる可能性も高いと見られます。また、戻り切れずに80円割れで終えた場合は短期トレンドが再び豪ドル弱気に変化します。日足の上値抵抗は82.40-50、83.00-10に、下値抵抗は81.00-10、80.50±10銭にあります。21日、120日、200日移動平均線は82.21、81.42、81.86に位置しており、これらを挟んだ状態にあり、落ち着きどころを探る動きとなっています。
一方週足は、前週足から大きく上寄りのスタートとなりましたが寄り付き高値の大陰線が出ており、下値リスクの高い形となりました。今週は週初の80円台を安値として反発余地を探る動きに転じていますが、82.70〜83.00ゾーンにやや強い上値抵抗が控えており、84円越えで越週するまでは下値リスクにより警戒が必要です。今週の週足ベースで見た上値抵抗は82.70-80、83.00-10に、下値抵抗は80.90-00、80.00-10にあります。31週移動平均線は81.63に位置しており、若干上抜けていますが“ダマシ”の範囲内にあります。また62週線は83.38にあり、先週の上値トライでも実体ベースで上抜けられずに反落しており、中期トレンドは豪ドル弱気の流れに変わりありません。また、31ヶ月移動平均線が83.23に位置しており、強い上値抵抗として働く可能性があります。
豪ドル/円【週足】:(12/12現在31週移動平均線は81.63にありこれを守っているが、62週線は83.38にありこれを上抜け切れずに反落している。)
オーダー/ポジション状況
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