ランド円レポート月曜版
今週も1日ずれ13日朝の投稿に向け12日の欧州市場昼頃の執筆となっています。
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、底堅い地合いの継続を考え「7.77レベルをサポートとしつつ、10月高値8.10レベルをターゲット兼レジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.85レベル、高値が8.18レベルと予想レンジより更に底堅い展開を示した一週間となりました。
先週のランド円は、週初から強い地合いを継続し7日NY市場で8.18レベルの高値を付けました。これは、米国中間選挙前後にドル円ではドル高に動いていましたが、ドルランドではドル安とランド買いが目立ったことによるものです。ただ、この中間選挙前後にランドを買う積極的な材料があったわけでもなく、ドル円でも振れる動きを見せたことを考えると、中間選挙前後でオーダー等が減って流動性が低下している中で、比較的大口でのランド買いが出た結果、ランドが買われたのではないかという印象です。
中間選挙でドルが売られたとする説明もありますが、主要通貨ではドル買いになっていましたし、新興国通貨でもトルコリラなどでもドル売りとはなっていませんので、ランドの買いという見方でいいと思います。選挙前から米中間の貿易摩擦が緩和されるといった見通しもあり、中国が最大貿易国の南アフリカにとっては、そうしたことも継続しての好材料になっていたと考えるとしっくりくるような気もします。
また中間選挙後のFOMCでは12月の利上げがほぼ確実という内容で、この米金利の更なる上昇思惑は高金利通貨には悪影響が出やすく、実際に週後半の動きはランド売り。ドル円は底堅い動きとなっている中で、ランドは対ドル、対円ともに週初の水準へと下押しし、一週間を振り返るとほぼ行って来いの値動きとなりました。
さて今週ですが、南アフリカ関連の経済指標は小売売上高程度であまり大きな影響があるとは思えませんし、ムーディーズの格付けもいつになるのか現段階ではまったくわからず、その点では好材料も悪材料もありません。短期的には先週の8.18で目先の高値を付けた感もありますので、テクニカルにランド円を見てみましょう。
まず日足チャートをご覧ください。
日足チャートは色々な点でテクニカルにはきれいなパターンを見せています。9月の年初来安値以降は安値を切り上げ高値も切り上げという形になっていましたが、先週高値の8.18は、年初来高値9.29と年初来安値7.10の半値戻し8.19と一致しています。高止まりして反転する水準としては一回いいところであったと言えます。また5月高値を起点とするレジスタンスライン(青)を先週の上げで上抜け、その後の下げでレジスタンスラインのところで止められたこともわかります。ここで下げ止まるならば、年初来高値を起点とするレジスタンスライン(太いピンク)の水準まで再度上げる芽は残っていると考えてよいでしょう。
次にいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
既に目先の高値をつけたとするならば、どこまで押すかですがここ最近の安値としては10月26日安値の7.59がありますので、ここと先週高値8.18からフィボナッチリトレースメントを計算すると現状が半値押しの7.88水準にあり、ここからもう一段の押しが入ると61.8%押しの7.81があり、引き続き上昇トレンドを維持していると考え、同水準をサポートと考えることが妥当に思えます。いっぽうで、上値は8円の大台で売り損ねた向きも多数いそうですから、今週のところは8.05〜8.10は売りが出てきそうです。
結論として、上昇トレンドの中での踊り場の週を想定し、7.80レベルをサポートに、8.10レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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