ランド円ショートコメント
まず先週の振り返りですが、戻り売りが入りやすい週を考え「7.75レベルをレジスタンスに、7.50レベルをサポートする週」を考えました。実際のレンジは、安値が7.61レベル、高値が7.94レベルと予想よりもランド高での推移となりました。ここ3週間ほどは同じようなレンジでのもみあいを継続していましたが、昨日5日時点でもみあいを上抜けする動きとなってきています。(トルコリラ同様に、今週は1日遅れて6日執筆です。)
先週のランド円は、木曜までは最近のレンジの下半分での推移となり、下抜け懸念が強い地合いでした。材料的には先週初にS&Pが南アフリカの財政問題と土地収用問題に対して懸念を示したことですが、それでも下抜けしなかったというのは、ドル円での円安傾向に助けられた面もあります。そして、週後半にはトランプ大統領が米中間の通商協議に対して合意をほのめかす発言を行ったことで、輸出入ともに南アにとって最大の相手国である中国に対する懸念が薄らいだということが最大の理由です。
ランドは週後半には最近のレンジ上限へと上昇し、週明け月曜はNY市場で最近のレンジ上限を上抜けする動きへとつながりました。これで南アに対する懸念が無くなったとは言えないものの、テクニカルには一段高を見込める流れに転じてきたと考えられます。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
ランド円、ドルランド、ドル円 四時間足
2本の水平線(ピンク)を引いてありますが、下の水平線は先週後半にそれまでのレジスタンスを抜けた水準で7.77レベル、また上の水平線は10月高値の8.10です。現状は、この10月高値をターゲットに一段高を目指している状況にあると言えるでしょう。
今週は目立った材料はありませんが、延期となっているムーディーズの格付けもどうなっているのか気にはなりますが、こればかりは出てこないと何とも言えませんし、どうも今すぐという感じもありません。南アフリカに対して時間的な猶予を与えているという感じが強くします。
また経済指標も今週は目立ったものがありませんので、上記にチャートをベースに、底堅い地合いの継続を考え7.77レベルをサポートとしつつ、10月高値8.10レベルをターゲット兼レジスタンスとする週を見ておきます。
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