ドル円104日移動平均まで下げ26日移動平均戻し(11/6)

現在までの報道では下院で野党民主党が過半数を奪還し、上院は与党共和党が多数を維持するとの見方が有力のようだ。

ドル円104日移動平均まで下げ26日移動平均戻し(11/6)

ドル円104日移動平均まで下げ26日移動平均戻し

株安を背景に10月26日夜安値111.37円まで下落した後は株安不安一服で戻しに入り、29日から31日までは3連騰で113.38円まで戻した。連騰に対する高値警戒感と週末の米雇用統計を控えたポジション調整で2日午前安値112.54円まで下げたが、 米雇用統計は良好で米長期金利上昇・ドル高反応となって113円台を回復して週を終えたが31日深夜高値超えには進めなかった。週明け5日は113円台序盤での推移だったが6日の米中間選挙、7日から8日の米連銀FOMCを控えた状況で模様眺めとなりほぼ横ばいの推移に止まった。
米サプライ管理協会ISMが発表した10月の米非製造業景況指数は60.3となり、前月の61.6から低下したが市場予想の59.3は上回り、市場反応は限定的だった。

株式市場は日米まちまち、米長期債利回りは週末に上昇したが週明けは落ち着いている。日経平均は2日に556.01円高と上昇したが5日は344.67円安と反落。NYダウは190.87ドル高で2日の109.91ドル安を解消。いずれも月末までの安値で10月序盤からの急落は一服しているが、まだ波乱の範囲内という印象。米10年債利回りは3.201%で2日に3.224%をつけてからやや下落。30年債利回りは2日に3.464%へ上昇して2014年7月以来の高水準となったが5日は3.434%。

【米中間選挙結果待ち】

為替、株式市場、債券市場共に6日の米中間選挙を注目中。現在までの報道では下院で野党民主党が過半数を奪還し、上院は与党共和党が多数を維持するとの見方が有力のようだ。市場はこの見通しについては織り込み済みといえるが、選挙はサプライズもつきもののため結果を見極めたいところだ。
投票は日本時間の6日夜から始まり、7日午後には大勢が判明する見通し。仮に上下院で共和党勝利ならトランプ政権の勢いが増してドル高へ進み、下院で民主党勝利ならトランプ政権へのブレーキ役となりドルもやや下げるのではないかという見方もされている。ただ、下院で民主党勝利でも上院を共和党が抑えるなら現状の外交・経済政策継続としてドル高優勢での展開になりやすいかもしれない。またそうした動きを先取りして結果前にドル高を試す流れへ進むかもしれない

米連銀のFOMCは7日と8日に開催され日本時間9日未明に声明が出される。議長会見のない会合であり、四半期毎の利上げペースが継続しているために今回の会合では金融政策据え置きと予想されているが、最近の情勢を踏まえて12月利上げ姿勢、来年の利上げペースについてややタカ派的な声明になるのかややハト派的な文言となるのか注目が集まる。

【60分足一目均衡表、サイクル分析】

【60分足一目均衡表、サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、10月26日深夜安値を前々回のサイクルボトム、31日深夜高値を前回のサイクルトップとして下落していたが、26日深夜安値から4日目となる11月2日朝安値で直近のサイクルボトムをつけて上昇期に入ったと思われる。今回の高値形成期は11月5日夜から7日深夜にかけての間と想定される。このため113円台を維持するか、一時的に割り込んでも切り返す内は6日夜、7日へと高値を試す可能性ありとみる。また6日午前時点では31日高値を上抜けずにダブル天井型で止まる可能性があるが、31日高値を上抜いて続伸ならダブル天井破りとして上昇に弾みが付きやすくなると思われる。ただし、FOMCも控えているので6日夜から7日にかけて上昇した後には一旦ポジション調整的な下げを入れることで弱気サイクル入りしやすくなると考える。その際は7日の日中から9日午前にかけての間へ下落しやすいと思われる。

60分足の一目均衡表では2日夜の上昇で遅行スパンが好転、先行スパンも上抜いている。5日深夜からは遅行スパンが実線と交錯しているが、113円台を維持する内は一時的に遅行スパンが悪化してもその後の好転から上昇再開の可能性ありとし、113円割れから続落の場合は遅行スパン悪化中の安値試し優先と考える。

60分足の相対力指数は週末高値形成時から5日にかけてはやや弱気逆行型で指数のピークが切り下がっているが50ポイント前後で反発しているため60ポイントを上回る状況なら高値を試す余地ありとし、50ポイント割れから続落ならいったん下落に入ると注意する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、31日夜高値113.38円を抵抗線、113円を支持線とみておく。
(2)113円台を維持する内は31日高値超えから113.50円、さらに113.70円前後を試す可能性ありとみるが、113.50円超え達成の後は反落注意とみる。
(3)113円割れからはいったん弱気サイクル入りとなる可能性を踏まえて112.70円前後、さらに11月2日朝安値112.54円を試す可能性ありとみるが、112.50円台維持から113円台回復へ戻すような展開になれば上昇再開、高値更新へ向かいやすいと考える。
(4)米中間選挙後に上昇継続なら114円試し(11月2日への下げ幅の倍返しでV=114.22円)、逆に下落なら112円試しと展開も大きく変わる可能性がある点に注意し、大勢が判明する11月7日午前から午後にかけては乱高下にも備えておく。(了)<10:00執筆>

【当面の主な予定】

11/6(火)
休場 シンガポール
12:30 (豪) 豪準備銀行(RBA)、政策金利 (現行 1.50%、予想 1.50%)
16:30 (欧) プラートECB理事、講演
16:00 (独) 9月 製造業新規受注 前月比 (8月 2.0%、予想 -0.5%)
17:55 (独) 10月 サービス業PMI、改定値 (速報 53.6、予想 53.6)
18:00 (欧) 10月 サービス業PMI、改定値 (速報 53.3、予想 53.3)
19:00 (欧) 9月 生産者物価指数 前月比 (8月 0.3%、予想 0.4%)
19:00 (欧) 9月 生産者物価指数 前年同月比 (8月 4.2%、予想 4.3%)
20:15 (欧) クーレECB理事、講演[ブリュッセル]
21:00 (欧) ラウテンシュレーガーECB理事、講演

11/7(水)
米中間選挙 6日夜投票開始、7日午後に大勢判明見込み
06:45 (NZ) 7-9月期 四半期失業率 (前期 4.5%)
14:00 (日) 9月 景気先行指数CI、速報値 (8月 104.5、予想 103.9)
16:00 (独) 9月 鉱工業生産 前月比 (8月 -0.3%、予想 -0.3%)
19:00 (欧) 9月 小売売上高 前月比 (8月 -0.2%、予想 0.1%)
19:00 (欧) 9月 小売売上高 前年同月比 (8月 1.8%、予想 0.8%)
29:00 (米) 9月 消費者信用残 前月比 (8月 201億ドル、予想 160億ドル)

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