ユーロドル夕刻に急落、2ヶ月ぶり安値へ
24日の東京市場でユーロドルは日中1.14台後半での横ばい推移が続きました。
しかし、夕刻欧州勢が参入すると俄にユーロ売りが強まり、節目と見られていた10/9の安値1.1432をあっさり下抜け一時1.1407まで下げた後、東京時間18:30現在も約2ヶ月ぶりの安値となる1.1415-20レベルで取引されています。
夕刻発表されたドイツ、ユーロ圏などの10月マークイット製造業PMI速報値は事前予想、前月を大きく下回り、ユーロ圏では2016年8月以来の低水準となり、一段のユーロ安要因となりました。
イタリアのサルビーニ副首相は23日の欧州委員会の予算案の差し戻しに対し、修正に応じない考えを24日現地紙に示し、EUとイタリアの予算を巡る対立はついにEUの加盟国に対する強制力を試す事態となりつつあります。一方でサルビーニ副首相はユーロやEUからの離脱を望まないとも述べている模様。イタリアの財政問題は引き続き先行き不透明です。
テクニカルにはユーロドルは19日に一度は跳ね返された直近の安値1.1432を下抜けたことで、下値が大きく広がっています。21日移動平均線も一目均衡表の雲を突き破りつつあり、リスクは明らかに下方向。1.14を前に一旦は下げ止まったものの、サポートらしいサポートも無く、基本的には年初来安値1.1301を目指す流れです。
序盤の欧州株価指数先物はユーロ安と日経下げ止まりを好感してイタリアを除けば概ね上昇、一方で米主要株価指数の先物は本日も下げており不安定。
また、主要通貨に対しドルが上昇する中で、米長期金利は10年もの国債利回りで3.13%まで低下するなど、市場間の連関性がやや薄まっており、長期化する株価の低迷に各市場とも混乱気味の様子です。
このような環境下ではセオリーが働きにくく思わぬ市場の動きにも警戒が必要です。
今晩この後22:45には米10月マークイットPMI速報値、23:00に9月新築住宅販売、23:30 に原油週間在庫統計の発表が、また明日未明3:00にはベージュブック(米地区連銀経済報告)が公表されます。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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