ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、下げやすい地合いを継続すると考え「7.40レベルをサポートに7.85レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.51レベル、高値が7.79レベルと予想レンジよりも狭い値幅の中で横方向へのもみあい相場となりました。
先週のランド円は、週前半はネネ財務相がズマ大統領時代に汚職で問題となったグプタ財閥と関係があるとの疑惑でランド安の動きでスタートしましたが、早期に辞任して後任にムボウェニ元中銀総裁がなるとの発表が出てすぐに買い戻される動きとなりました。また週末に発表される予定だったムーディーズの格付けについて、発表を延期するとのアナウンスがありましたが、他の新興国の発表も延期されているため、ムーディーズ側の何らかの理由ということで、当面はいつになるのかの発表を待つしかないといったところでしょう。
米国側の材料としては金利上昇、ダウ急落とどちらも新興国通貨、特に対円では売り材料となるものですが、ドル円での円高の動きとほぼ同じようなペースでドルランドでもドル売りが入ったため、円クロスは結果としてあまり動かないということになりました。ダウ急落で心配した人も多かったと思いますが、財務相の交代も含めて売られなかったことは逆にランド自体が強いという見方をすることが出来そうです。
ランド円で考えると年初来安値は9月の7.10、その後の戻り高値は10月初めの8.10、ここまでの上げの動きでいったんランド円の下げは収束したと見る参加者が増えているとは思いますが、懸念は残ります。次の日足チャートを見ていただくとわかりますが、高値を着実に切り下げる動きの中で、5月高値を起点とするレジスタンスライン(ピンク)の下で、今回も同ラインで上値を抑えられています。
ランド円日足
また、先週こそダウ急落にも関わらず、ランド円は底堅さを失いませんでしたが、ダウ急落の動きだけでなく、南ア最大の貿易国である中国(輸出、輸入とも第1位)の景気鈍化と株安の動きもありますし、これでダウの下げが終わったという保証もありませんので、やはりリスクオフの動きには今後も警戒が必要だと思います。
今週は南アフリカ関連の材料は小売売上高と鉱工業生産がありますが、どちらも方向性を出してくるほどの材料ではありませんので、コンセンサスから外れるような数字が出た場合のみ一時的に振れるかもしれない程度の押さえでよいかと思います。
他にもこれといって指摘することもありませんので、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
先週の安値7.51はほぼ年初来安値の7.10と10月高値8.10の半値7.60(赤のターゲット)に近い水準で、今後もサポートとなりやすい水準と言えます。また10月高値と先週高値の戻し(青のターゲット)を見ると、半値戻しが7.81と先週高値に近く、次の61.8%戻しが7.88で次のターゲットです。
今週は引き続きもみあいの中でやや底堅い展開を考え、7.60レベルをサポートに7.90レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.21
東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.21
ドル円 地政学リスクくすぶるも再びレンジの様相に(11/21夕)
東京市場は一転してドルが弱含み。とくに終盤下げ足を速めている。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:山中 康司
2018.10.22
ランド円ショートコメント(2018/10/22)
安値が7.68レベル、高値が7.96レベルと予想をわずかに上回る程度で、ほぼ予想通りのもみあいながらも底堅い値動きとなりました。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:山中 康司
2018.10.08
ランド円ショートコメント(2018/10/8)
先週のランド円は、南アフリカの材料としては特段目立ったものは無かったのですが、全般的なドル高の動きの中で、ドルランドでもドル買いが目立ち目立ちました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。