トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコ円は「39.10レベルをサポートに、39.90レベルをレジスタンスとする流れ」を予想し、実際のレンジは安値が37.59レベル、高値が39.74レベルと大幅に円高に振れる結果となりました。
これは、先週のFX羅針盤でも随時更新を行ったドル円での円独歩高の展開が、他のクロス円においても円全面高となったことによるものです。ドル円は110円の大台を前にいったん踊り場を作ると考えていましたが、イエレンFRB議長のハト派発言が尾を引く中、株安と円高が足を引っ張り合い、安倍首相の米紙インタビューにおいて介入を否定する発言が更なる円高を招いたことによるものです。
先週のコラムでも軽く触れましたが、4月第2週の週報で現在のドル円ターゲットをコメントも追記したチャートをあげていますので、そちらも併せてお読みいただければと思いますが、黒田バズーカ2前の水準であった105円台が昨年からの円高の動きにおける大きなターゲットとなっています。現行水準から考えるとかなり近い水準であり、遠くないうちに試す可能性は高いと同時に、もし105円台で止まらないと大台100円を試す展開も視野に入れることとなりますが、現段階ではまずは105円台は大きなターゲットであり、とりあえずのゴールという認識でよいかと思います。
そうなると、今週初の寄り付き108円水準からあと3円程度、割合にすると3%弱の値動きということになります。引き続き、株価も含めリスクオフの円買いの動きがトルコ円も含めた新興国通貨の波乱材料ということになりそうです。
それでは、先週と同じく日足の均衡表チャートを見てみましょう。
トルコ円 日足の均衡表チャート
トルコ円は、年初来安値となっていた2度トライした2月安値(37.68)をザラバベースとはいえ更新する動きとなり7日には37.61の安値をつけました。本日11日も前場の安値で同じく37.61をつけていますが、チャートをみてもわかる通り、2月の安値2点も、先週7日もローソク足の下ヒゲでのトライとなっていて明確に下抜いたとは言えないチャートです。
本日以降37.61を下回るNY終値を付けて来ると、その時にはもう一段の下値トライを考えなくてはいけませんが、基本的にドル円における円高が進むのかどうか、その一点にかかっていることは間違いありません。その時には青い線で示したターゲット(2月高値を起点に2月安値への下げ、その後3月末高値への戻し、そして本日に至るまでの下げから計算するフィボナッチエクスパンションによる値幅観測)として、37.25、36.52という2つの水準が出てきます。
今週のドル円が一気に105円台まで行くとは考えていませんが、引き続き戻りが弱く上わねの重たい展開が続きやすいため、トルコ円にしても最初のターゲットである37円台前半は考えておく必要がありそうです。今週は、37.20レベルをサポートに、38.90レベルをレジスタンスとする流れを見ておくこととします。
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