ユーロドル 横ばい後一段安を試す動き
昨日東京時間午後に始まったユーロの下落は海外時間でも収まらず、1.1650を割り込んで本日東京時間を迎えました。東京時間日中は1.1635-50の狭いレンジで推移しましたが、夕刻欧州勢参入とともに再度売り圧力が高まり、東京時間19:00現在は本日安値圏の1.16割れの水準で取引されています。
昨日東京時間午後、予定されていたイタリアの来年度予算を決定する閣議が延期される可能性があるとの報道に1.1750近辺で中立的な動きをしていたユーロドルは1.17割れの水準に急落しました。
その後海外時間に入り、会議の延期は無いとの公式発表があったものの、首相、経済財務相の主張する財政赤字目標のGDP比1.6%はポピュリストの抵抗が強いと考えられたことから合意形成の困難を懸念してユーロの戻りは鈍く、1.17を再び割り込む展開となりました。
そして日本時間未明、予算案がGDP比2.4%と予想を大幅に上回る財政赤字目標で合意されたとの報道が流れると、ユーロドルは1.1650をも割り込むこととなりました。
合意を受け「五つ星運動」の指導者で副首相のディマイオ氏は「歴史的な1日」と勝利宣言、「同盟」の党首サルビーニ副首相も「目標が達成されたことに完全に満足している」と述べるなど、ポピュリスト側の勝利が印象づけられました。
しかし、既にGDP比130%を越える公的債務を抱えるイタリア政府の、赤字拡大を前提とした財政拡大策をEUがすんなり受け入れるとは考えにくく、10月半ばにEUに提出される予定の予算案を巡りイタリア政府とEUが対立することは避けられない情勢です。
ユーロは昨晩の予想外の形での財政計画合意に当面のサポートとみられていた21日移動平均線(本日1.1657)を割り込み、更に本日夕刻には1.16割れも示現しています。
当面の下値目処は日足の一目均衡表の雲の上限1.1576、そこを下回った場合には1.1500-10のレンジ下限までの下値余地が広がります。
先ほど発表された9月のユーロ圏のCPIはコア部分が+0.9%と事前予想+1.1%を下回り更にドルの頭を重くしています。
本日この後21:30に米8月個人所得・消費支出、22:45にシカゴ購買部協会景気指数、23:00ミシガン大消費者信頼感確報値の発表が予定されています。
序盤の欧州株価指数先物はほぼ全面安の様相です。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:山中 康司
2018.10.01
ユーロレンジやや下方にシフトした動きか(10月第1週)
EU全体としてはドラギ総裁の発言にもある通り、経済状況が強い流れにあることも事実ですが、織り込んで前週までの上値トライだったことを考え、先週後半のユーロの下げに
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:編集人K
2018.09.27
ユーロ東京時間に急落伊予算案会合延期誤報で(9/27夕)
27日の東京市場でユーロドルは急落。午前中は1.1750を挟んでの小動きに終始しましたが、
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。