短期は一旦底打ち、上値余地を探る動き。中期トレンドは弱気
オーストラリア経済は、雇用市場の堅調さと国内消費に支えられて緩やかな拡大基調が続いています。一方で豪州中銀の議事録には米中貿易摩擦問題が先行きの経済に不確実性を残していると記されており、金融政策についても現状のやや緩和的な姿勢を維持して経済の持続的な拡大を図るとしています。為替市場は米中貿易摩擦問題の緩和期待からリスク回避的な動きがやや後退しており、豪ドルは対ドル、対円で反発に転じています。
チャートを見ると、日足は9/7に付けた78.69を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しており、9/18の実体のややしっかりとした陽線が7/19に付けた83.93を起点として上値を切り下げて来た短期的なレジスタンスラインから上抜けており、短期トレンドに変化が生じています。中期トレンドがまだ弱いことから、急伸にも繋がり難いと見られますが、80円割れで越週しない限り、下値余地も限られ易い展開となることが予想されます。日足の上値抵抗は81.70-80、82.00-10に、下値抵抗は80.50-60、79.90-00にあります。21日移動平均線は80.45にあり、これを上抜けて下値リスクが軽減された形ですが、120日、200日線は82.08と83.38に位置しており、中期トレンドは豪ドル弱気に変化が認められません。
一方直近の週足は陽線引けとなり、前週の下げを取り返しています。この反動で今週は週初から上値トライの動きが先行しており、2週連続陽線引けとなる可能性が高い状態ですが、1月に付けた89.07を起点として上値を切り下げる流れからは上抜け切れておらず、この週足の抵抗が82.00-10にあることから、これをしっかり上抜けて越週するまでは下値リスクを残し田状態です。また、これを上抜けた場合でも、8月足が安値引けの陰線で越月していることや、31ヶ月移動平均線が83.29に位置しており、83.50超えで越月するまでは下値リスクを残します。今週の週足の上値抵抗は82.00-10に、下値抵抗は79.90-00にあります。31週、62週移動平均線は82.05と84.60に位置しており、中期トレンドは豪ドル弱気の流れに変わりありません。
豪ドル/円【週足】:(9/19現在31週移動平均線と62週線が82.05と84.60にあり、中期トレンドは豪ドル弱気の流れにある。)
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