NZの2018年第2四半期GDP結果
20日早朝に公表されたNZの第2四半期GDPは以下の通りとなりました。
前期比・前年比ベース共にエコノミストの予想を上回る伸びになりました。
但し、2018年1Qの前年比ベースは当初の数値2.7%が2.6%に下方修正されたので、実質は+2.7%となっています。
NZのGDP推移(棒グラフ:前期比、折れ線グラフ:前年比)出所:NZ統計局
NZ統計局作成の前期比・前年比ベースGDPです。年率ベースの折れ線(オレンジ)には3%水準に赤い線を加えています。依然として2017年央以降は成長率が低めに推移している様子が伺えます。まだ年率3%を回復する兆しが見えていません。尚、前期比ベースの+1.0%は過去2年間では最大の伸びで、サービス業が成長を牽引しており、特に農業関連が高い伸びを示しました。
GDP上昇の要因(前期比ベースの伸びで比較)
…良好な天候のおかげで、乳製品含む農業関連は+4.1%、また食肉価格も+3.6%上昇
実質可処分所得(青:前期比ベース、オレンジ:前年比ベース、出所:NZ統計局)
依然として、NZの実質可処分所得が低迷しています。1Qはゼロでしたが、2Qは+0.8%まで回復しているものの、オレンジ色の前年比ベースは2016年12月末を頂点にして下降トレンドが変わっていません。NZのGDPに占める消費は約60%弱ですので、可処分所得の伸びが拡大しないとGDP3%越えは厳しいと思われます。
NZの貿易取引相手国のGDP伸び比較(出所:NZ統計局)
経済規模は大きく違いますが、これを見る限りオセアニア両国は米国と遜色ない伸びを示しています。尚、数値左が前期比、右側が前年比の伸びです。
相場は発表前に1NZドル=0.6605〜10米ドル付近で推移していましたが、予想を上回る数値に0.6650〜55米ドルまで買われ、現在もその付近で推移しています。このNZドル買いで、短期的なNZドル安トレンドラインを上抜きました。暫くはNZドルショートの買戻しに調整相場となりそうです。まだヒゲだけの騙しの可能性もありますので、今日の終値で0.6640米ドルを越えて終ったことを確認した方がリスクは少なくなります。この場合には0.6660、0.6720米ドルを狙える余地が出来ます。
一方で、下値は0.6620米ドル以下になるとこれまでのトレンド内に引き戻され、NZドルは再度下値を模索する流れになります
(9月20日10時50分、1NZドル=0.6844米ドル)
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:川合 美智子
2018.09.20
ニュージーランドドル週報(2018年9月第3週)
9/20に発表されたNZの第2四半期GDPは前期比+1.0%と2年振りの大幅な伸びとなり、市場予想の+07%を上回る好数値となりました
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:橋本 光正
2018.09.19
ニュージーランドの第2四半期経常収支結果 (9/19)
本日発表されたNZの経常収支の対GDP比は、経常収支赤字額が一定であれば、GDPが縮小すると、その割合は増えます。今回は赤字幅の割合が拡大しました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。