ユーロじり安、依然トルコ情勢を懸念
20日の東京市場でユーロはじり安推移。
前週末の海外市場では特段の新規買い戻し材料もない中で、ユーロは週末のポジション調整に上昇、1.1438と1.14台を回復して越週しました。
しかし、17日にトランプ大統領はアメリカ人牧師がスパイ容疑で拘束されていることにつき「座視することは無い」と更なる事態の深刻化を示唆。
更に米紙ウォールストリートジャーナルは昨晩、トルコが米人牧師開放の交換条件として、対イランの制裁破りの容疑で米国から数十億ドル規模の罰金が課されようとしている、トルコ国営のバルク銀行への調査中止を持ち出したのに対し、米国はそれを拒否したと関係者の話として報じています。
(ハルク銀行と今回の牧師拘束事件の因果関係については、当サイトで既報の「トルコリラ急落 エミンさんに聞くトルコの現状と今後」に解説がありますので、よろしければご一読ください)
また、本日CNNは祝日で閉鎖中のアンカラの米大使館に何者かが発砲したと報じているなど、トルコに関連してネガティブな報道が先週末以降も続いています。
そのためユーロは本日アジア時間にじり安推移となり、東京時間18:00現在は1.1408レベルでの取引です。
一方で本日午後以降今週いっぱい犠牲祭の祝日でトルコの金融市場が休場となるため、トルコリラでのポジション保有は売り買い双方とも非常に危険であり、取引は控えられています。その状況下ではユーロも動きにくく、概ね様子見となっています。
ただ、今週米土関係に何らかの進展があった場合には、トルコ市場が休場である分ユーロで取引をヘッジする動きが強まる可能性もあり、今週は要注意。
テクニカルにはヘッドアンドショルダーのネックラインが現状1.1490近辺で推移しており明確にここを上抜けない限りは、ユーロは下値を探る動きが継続するものと思われます。
そして当面のターゲットは先週一旦はブレイクした200週移動平均の1.1354あたりでしょうか。
ユーロドル週足
オーダー/ポジション状況
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