オーストラリアドル週報(2018年5月第4週)

オーストラリア経済は安定的で特に悪材料が見あたらないものの、為替相場をさらに押し上げるだけの独自の好材料にも乏しい状態です。

オーストラリアドル週報(2018年5月第4週)

豪ドル/円、84円台で戻り天井を見た可能性が点灯中。中期トレンドも豪ドル弱気。

オーストラリア経済は安定的で特に悪材料が見あたらないものの、為替相場をさらに押し上げるだけの独自の好材料にも乏しい状態です。また、米朝首脳会談の中止によるリスク回避の動きや、米中貿易摩擦への懸念も残る中、24日にはトランプ政権が自動車部品への輸入関税引き上げを検討しているとの報も伝わり、アメリカの長期金利の低下と相まって、為替市場は円の独歩高の動きが強くなっており、豪ドルは対円で84円台から反落しています。

チャートを見ると、日足は3手連続陰線引けとなり、上値を急角度で切り下げています。日足の形状も悪化していることや、84円台の強い上値抵抗をトライしきれずに反落しており、5/22に付けた84.48で戻り高値を確認した可能性が点灯しています。現状は82.63に位置する21日移動平均線を守って推移していますが、82.00-10、81.60-70の抵抗を守れずに終えた場合は、新たな下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は83.30-40、84.00-10に、下値抵抗は前述の82.00-10、81.60-70にあります。21日移動平均線は82.63にあり若干上抜けた位置を守っていますが、120日、200日線は84.55と85.61に位置しており、この下に入り込んで中期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。

一方週足は、2週連続陽線引けとなり直近の陽線が1月に付けた89.07を起点として上値を切り下げて来た短期的なレジスタンスラインから頭一つ上抜けて越週しています。今週は週初から一段高となりましたが、84円台にある強い上値抵抗をクリアし切れずに反落しており、週足の形状が悪化し始めています。先週の上昇が“ダマシ”となった可能性も点灯していることから、今・来週の値動きには特に注意が必要でしょう。今週の週足ベースで見た上値抵抗は83.40-50、84.10-20に、下値抵抗は81.60-70にあります。84.50超えで越週出来れば、豪ドル一段高へ、逆に81.60割れの越週で下値リスクがやや高くなります。31週、62週移動平均線は84.77と85.26に位置しており、中期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。また31ヶ月移動平均線が83.84に位置しており、下値リスクに警戒が必要であることを示唆しています。

豪ドル/円、84円台で戻り天井を見た可能性が点灯中。中期トレンドも豪ドル弱気。

豪ドル/円【週足】:(5/24現在31週移動平均線と62週線が84.77と85.26で収束しており、この下に入り込んで中期トレンドは豪ドル弱気の流れにある。)

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