タイトル: NZ/円、短期は弱気。75.50割れで新たな下値リスクが点灯。中期もNZ弱気。
5/10、NZ中銀は政策金利を市場の予想通り1.75%に据え置くことを決定しました。中銀の声明では世界経済の拡大による外需や、堅調な国内消費がNZ経済を支え、雇用市場も安定的とする一方で、インフレ率が2%の目標値に達しないこと、労働賃金の伸びが弱いことが示されたことから、為替市場では今後の利上げ時期がさらに先送りされる可能性が高くなったと受け止められたようで、米ドル金利が上昇傾向が強いことと相まって、NZドルは対ドル、対円で急落しています。
チャートを見ると、日足は4/13に付けた79.61を直近高値として上値を切り下げる流れに変化が認められず、短期トレンドはNZ弱気の流れあります。75.90-00近辺には中期的な下値抵抗があり、現状はこれを下抜け切れていませんが、75.50割れで終えた場合は一段の下落リスクが点灯します。日足の上値抵抗は76.80-90、77.50-60に、下値抵抗は75.90-00、75.50-60にあります。21日、120日、200日移動平均線は77.55、78.36、78.86にあり、この下に入り込んでおり、短・中期トレンドはNZ弱気の流れにあります。短期トレンドは78円台を回復しない限り、大きく変化しません。
一方週足は、3週連続陰線引けとなり上値を切り下げる流れを変えていません。個々の足の下げ余力は強いものではなく、また、76.00近辺に強い下値抵抗がありますが、昨年7月に付けた83.91を起点として上値を切り下げる流れには変化が認められず、この上値抵抗が80.00-10にあることからこれをしっかり上抜けて来ない限り、中期トレンドは変化しません。また、31ヶ月移動平均線が78.06に位置しており、4月足がこれを実体ベースで上抜けられずに終えており、上値トライに失敗した形で越月していることも、下値リスクにより警戒する必要があることを示しています。今週の週足の上値抵抗は77.20-30、78.00-10に、下値抵抗は75.90-00にあります。31週、62週移動平均線は78.29と78.96にあり中期トレンドはNZ弱気の状態にあります。75.50割れで越週した場合は73円方向への新たな下落リスクに要注意。
NZ/円【週足】:(5/9現在31週移動平均線は78.29に、62週線は78.96にあり、この下に入り込んで中期トレンドはNZ弱気の流れに変わりない。)
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