NZ中銀の金融政策結果
本日、NZ中銀はオフィシャルキャッシュレート(中銀政策金利)を現行の1.75%に据え置きを決定しました。エコノミスト予想通りの結果となりました。
要旨内容では、先行きの経済などの見通しは前回会合(3月)と変わっていませんが、今後、利上げするか利下げするかは全く半々の状況にあるとの文言を加えています。
これを受けて、NZドル/米ドルは金融政策発表前に0.6980米ドル付近で推移していましたが、緩和もあり得る内容に0.6920米ドルまで売られています。
0.6960米ドルの強いサポートを切ったことで、0.6910、0.6870〜80、0.6830、そして2017年の底値0.6780米ドルまでの下値余地が広がっています。これを回復するには最低でも0.7020米ドル以上で終わることが必要になります。
(5月10日11:00、1NZドル=0.6923米ドル)
尚、中銀の金融政策要旨は以下となっています。
(中銀声明要旨)
オフィシャルキャッシュレート(OCR)は時期がくるまで1.75%の水準を維持するだろう。次の金利変動は上下共にあり、全く平等である。これからの時間やイベントがそれを語ってくれるだろう。
NZの経済成長や雇用は堅調を続け、持続的水準にいる。しかしながら、消費者物価インフレは我々の目標である中央値2%を下回っている。これは低い食品価格や輸入インフレ、そして賃金の伸びが下方圧力に晒されていることが影響している。
最近の需要の伸びは先例のない雇用増加からもたらされている。多くの自発的労働者が増加し、とりわけ女性や高齢労働者が労働参加を選んでいる。差引で増加している流入移民も労働の供給に寄与している。
世界経済の拡大がNZ製品やサービスへの需要を支え続けている見通しになっている。世界的なインフレ圧力は将来高まることが予想されているが、まだ抑制されている。
国内をみれば、家計や政府双方による支出や投資が、今後の経済成長や雇用需要を支えると期待されている。企業投資も上昇している稼働率のために増加している。
この稼働率が将来、NZの消費者物価インフレを我々目標とする2%に、徐々に近づけてくれると予想されている。
これらの結果を踏まえて、我々はOCRを暫くの間、維持することとした。これは同時に、持続的な雇用環境を最大化し、低く安定的なインフレを維持することに貢献するとみている。
我々の経済見通し、将来の仮定、主要リスクあるいは不確実性が我々の金融政策に十分反映されていくことになる。
(以上)
(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
次回の金融政策は2018年6月28日(木曜日)に予定されています。
(以上)
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