ランド円ショートコメント(18/3/12)

前週は白人が所有する土地を補償金無しで収用する方針に対応する憲法改正が議会で賛成多数で通ったこと、また米国の追加関税問題で南アフリカも影響を受けるとの思惑から

ランド円ショートコメント(18/3/12)

ランド円ショートコメント

まず、先週の振り返りですが、ランド円は日足チャートでのチャートパターンが悪化したことから「8.90レベルをレジスタンスに、8.70レベルをサポートとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.76レベル、高値が9.08レベルと予想よりもランド高での推移が続きました。

前週は白人が所有する土地を補償金無しで収用する方針に対応する憲法改正が議会で賛成多数で通ったこと、また米国の追加関税問題で南アフリカも影響を受けるとの思惑からランド安が進み、比較的大きなランド安となったことからテクニカルにもリバーサルパターンをつけました。それに対して先週は6日に発表された南アフリカの10〜12月期GDPが予想を大きく上回ったこと、また7日にラマポーザ大統領自身がムーディーズの格付け引き下げを回避するため土地収用問題等についてムーディーズの南アフリカオフィスの担当者に説明したことが好感されての反発と言えます。

ムーディーズの格付けは次の見直しまで現状維持となる可能性が高そうですが、引き続き格付け引き下げ懸念は残るでしょうし、今週は細かい経済指標はあるものの一段のランド高につながるかとなるとそこまでの材料にはならないのではないかと考えられます。テクニカルにも日足チャートはまだ警戒を要する水準にいますので、今週のランド円はもみあいとなりやすいと見ています。

今週はいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

        ランド円、ドルランド、ドル円四時間足

        ランド円、ドルランド、ドル円四時間足

短期的には前週に高値(9.29)を見て、先週安値(8.76)を見たチャートです。そして先週の高値はちょうどその61.8%戻しと一致しています。週初の水準は半値近辺で始まっていますので、今週は半値を中心としたもみあいを考え、8.88レベル(23.6%)をサポートに、9.17レベル(78.6%)をレジスタンスとする週を見ておきます。

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