トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「戻り売りスタンスで臨み、28.10レベルをサポートに、29.10レベルをレジスタンスとする週」としました。実際のレンジは、安値が28.52レベル、高値が29.59レベルと、予想をはるかに上回る上昇の一週間となりました。
先週同様に引き続き同国のイランへの資金横流し問題は米国で審議継続中ですから予断は許しませんが、今週に限って言えばまず本日の7〜9月期GDP(予想8.5%、前回5.1%)があります。こちらは前宣伝通りにかなり強い数字が予想として出ています。よほど、予想から離れた弱い数字でもない限りトルコリラ買いの動きは継続しやすいと言えます。
先週の上げ相場のうち、半分はドル円におけるリスクオンのよるものですが、半分はこのGDP予想と政策金利思惑と言えます。政策金利は14日に発表されますが、最近のCPIの伸び(12月4日に発表された11月CPIは前年比12.98%)を考えると、現在の指標金利である後期流動性貸出金利の利上げが考えられます。
エコノミストの予想では現在の12.25%から12.75〜13.25%へと0.5〜1.0%の利上げがコンセンサスとなっていて、更には1.0%もの大幅利上げを考える向きが増えてきている様子です。このこともトルコリラの買いを誘っているようですが、果たしてどうなるか。トルコ中銀は、エルドアン大統領の非難には耳を傾けず、引き締め姿勢を保つ流れにありますので、少なくとも0.5%以上の利上げをしてくることは間違いなさそうです。
4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足
テクニカルには底打ちパターンですね。現在はビザ発給停止後の高値30.96と11月安値28.01との61.8%戻しにあたる29.83から大台の30を目指す流れにあると見た方が良さそうです。
今週は押し目買いの週を考え、29.20レベルをサポートに、大台30.00レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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