トルコリラ円ショートコメント(17/11/27)

先週もトルコを取り囲む情勢に目立った変化は無く対米関係、対NATO関係をはじめ政治的な悪材料には事欠きません。

トルコリラ円ショートコメント(17/11/27)

トルコリラ円ショートコメント

まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「上値が重たい流れを考え、上記28.40レベルをサポートに、29.20レベルをレジスタンスとする週」としました。実際のレンジは、安値が28.11レベル、高値が29.06レベルと思った以上に上値が重く、週前半に28円の大台をも割り込むのではないかという展開を見せました。その後も28円台前半で上値が重たい展開が続き、いつ新安値をつけてもおかしくないという地合いのまま引けました。

先週もトルコを取り囲む情勢に目立った変化は無く対米関係、対NATO関係をはじめ政治的な悪材料には事欠きません。またトルコ中銀は複数あった政策金利のうち、事実上の政策金利となっていた後期流動性貸出金利1本として事実上の利上げを実施しました。

またこのトルコ中銀の動きはトルコリラ安への対応と、中銀の独立性という2つの点からも評価は出来るのですが、実際には為替市場にはまったく効果が無いままに終わっています。これまでにも11月は外貨準備の引き下げ(外貨売り、買いという点で実質的な為替介入)を行ったのですが、これも全くの効果なし。

全てエルドアン大統領が悪いというわけではありませんが、このままトルコ国内の経済に与える悪影響が広がると大統領に対する不満も高まる可能性や、前回のクーデター未遂のようなことが発生する可能性もあながち否定できません。今週は目立った材料こそ無いものの、引き続きトルコリラの売り圧力が強い週となりそうです。

4時間足チャート(上かトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

     トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足

     トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足

下降チャンネルの平行線を引き直しました。おそらく現在はこのチャンネルの中でのリラ安相場になっていると考えられます。トルコリラもいまだ本邦個人投資家の買いが根強いのですが、既にジャンク債となっていますし南アランド以上に弱い流れにあることは事実です。今週は、27.50レベルをサポートに、28.50レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。

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