ユーロドル 本日も上値重く、夕刻になり下げ幅拡大
17日の東京時間もユーロドルは上値の重い展開が続きました。
昨晩の海外時間ではカタルーニャ情勢がユーロの重石となった流れの中、米輸入物価指数が予想を上回りドル買いとなったことから対ドルで一時1.1736をつけました。しかし、その後は米金利の低下やNAFTAの再交渉期限延期等米ドルの下げ要因で反発東京時間は1.1780近辺まで戻して、以後は1.1775を中心としてほぼ横ばいに推移しました。
そして、夕刻欧州勢参入とともに、再びユーロ売りが強まる中で、ECBドラギ総裁が講演で現在の緩和的金融政策は構造改革のよい機会であり、「ECBの調査によると、高い金利が改革につながるという説得力のある証拠はなく、実際には逆の場合はより真実である可能性が高い。なぜなら低い金利はより良いマクロ経済環境につながるので、改革を促進する傾向があるためだ。」と述べ、早急な金融緩和を志向しない姿勢を改めて明らかにしました。
この発言の後、ユーロは下げ足を早め一時昨晩の安値を下回り1.1730をつけています。その後は下げ渋り東京時間18:30はやや戻し1.1743レベルでの取引です。
ユーロドルは1.1670割れは別世界か
ユーロは昨日まで4営業日連続で下げ、本日も下値を広げていますが、テクニカルの構成は昨日とほとんど変わらず。上値は昨日もみ合った1.1775-80レベルが抵抗帯となっており、その上は1.1800、そして21日移動平均線も本日は1.1800まで低下、一方下値は一目均衡表の雲の下限1.1702から1.1720あたりがサポート。
そして10月6日安値1.1670を抜けると1.16を目指す動きとなるわけですが、1.1670-75あたりを下抜けると見方によってはもっと大きな変形ヘッドアンドショルダーのネックラインを切ると見ることもでき、その場合には更に400pips強下値が広がる恐れがあります。
今のところそこまでの確信は持てませんが、1.1700を切るあたりからは下げの加速に警戒し、1.1670割れは別の世界と考えておいたほうがよいでしょう。
オランダ総選挙での極右押さえ込みの助走の後、フランスのマクロン政権誕生により広がった欧州の政治的ユーフォリアがドイツ総選挙あたりからぐらつき始め、オーストリア、カタルーニャと予想外の政治不安が増大する中で急速に損なわれつつある現状、マクロン政権の誕生を決定づけた第一回の投票がほんのこの4月のことであり、その週末にギャップを開けて寄り付いたレベルが1.0821であったことは念のため思い出しておいても損はありません。
そして1.1670から400pips下あたりの水準といえば、今年のユーロ上昇のトリガーのひとつである200日移動平均線が本日1.1206近辺にいて、現在徐々に上昇してきている水準と近くもあります。
イベント多い中今晩は終値と1.1750との位置関係に注目
とりあえず今晩はイベントも多い中でユーロドルがしっかりと1.1750以下の水準で終了するかには注目です。
今晩この後は20:45 プラートECB理事発言 21:00 NY連銀、ダラス連銀総裁発言 21:30 米国9月住宅着工、建設許可件数 23:15 クーレECB理事発言 23:30 米国週間原油在庫 27:00 地区連銀経済報告(ベージュブック)と盛りだくさん。
序盤の欧州株価指数先物は概ね上昇して始まっています。
オーダー/ポジション状況
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