ドル円 基本レンジだが底堅さうかがえる(10/18夕)

18日の東京市場は、前日同様112円前半でのレンジ取引。この日も値幅は乏しく、終日を通しての変動は30ポイントに届かなかったものの、

ドル円 基本レンジだが底堅さうかがえる(10/18夕)

<< 東京市場の動き >>

18日の東京市場は、前日同様112円前半でのレンジ取引。この日も値幅は乏しく、終日を通しての変動は30ポイントに届かなかったものの、大引けにかけてはややドル買いの動きが目に付いた。

本日から始まる中国共産党大会の開催もあり、北朝鮮の挑発などを警戒する向きは少なくないなか、ドル/円は112.15-20円で寄り付いた。しかし、その北朝鮮で目立った行動は観測されず、大きな変動はないまま112円台前半での一進一退に。ただ、夕方に大引けにかけてドルはやや買い進まれる展開で、16時時点では112.35-40円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか日経平均株価は、前日比27円高とわずかではあったものの、12日連続の上昇をたどっていた。

一方、材料として話題になっていたもののひとつは要人発言。函館で講演した桜井日銀審議委員から「物価2%目標は為替レートの安定にも資する」「2%物価目標は容易に変更すべきではない」との発言が聞かれた一方、中国の習総書記が共産党大会で「中国はレバレッジ縮小と生産能力削減の方針を堅持する」と述べたと報じられている。
また、それとは別に米財務省が半期に一度の為替報告書を公表し、このなかで中国の「為替操作国」認定を見送ったものの、その中国や日本、ドイツ、韓国、スイスを4月の前回報告から引き続き「監視リスト」に入れたことを明らかにした。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル高値113.44円を記録した6日以降、調整局面入りしている感を否めない。しかし、ドルの下値も111.60円台までで、リスクという点では再びドル高・円安方向の可能性が高まってきた様相もうかがえる。
もちろん、一足飛びでドル高進行という展開ではなく、マーケットで注視されている2つの懸案事項がクリアされれば「ドル高進行に弾みがつく」との見方も少なくはない。ちなみに、2つのひとつは週末に実施される日本の衆院選で、「自民党大勝が正式決定、安倍政権続投が決まるかどうか」。もうひとつは、「次期FRB議長の人事」であり、こちらはハト派のイエレン氏からタカ派の新議長に代わるか否かが注視されているようだ。

テクニカルに見た場合、大きな意味ではまだ調整局面だと考えられるが、それでも16日の111.65円で目先のボトムを付けた感もある。111.75-80円に位置する移動平均の200日線がサポートとして機能しているのかもしれない。
それに対し、ドルの上値も目先的には112円台に抵抗が多く、113円台回復の道のりは平たんではなさそう。結局、居心地の良い112円挟みのレンジ内での取引がいましばらく続く可能性もある。

一方、材料面ではこのあと、9月の米住宅着工件数や米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表されるほか、ダドリーNY連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁の講演などが実施される見込みとなっており、それらは当然要注意だ。
また、日経平均株価が12連騰をたどる一方、米株もNYダウが昨日一時23000ドル台を突破するなど、依然として堅調推移を続けている。一部では「バブル」とも指摘される、そうした株高傾向がいつまで続くのか、為替市場との連関性からも注意を払いたい。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.80-112.80円。ドル高・円安方向は、一目均衡表の転換線なども位置する112.55-60円レベルが最初の抵抗で、抜ければ112.80円などがターゲットに。それらも超えれば、いよいよ113円台回復が現実のものとなりそうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の112.15円レベルの攻防にまず注視。ただ、割り込んでも111.75-80円には移動平均の200日線が位置するなど底堅そう。いずれにしてもドルが大きく下落するイメージには乏しい。(了)

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