ユーロ乱高下、スペイン政府はカタルーニャ州の自治停止へ
19日のアジア時間のユーロドルは乱高下。
昨晩のユーロドルは欧州の午前中につけた1.1730の安値から反発、来週のECB理事会を控えてのポジション調整の動き、米建設関連指標の不冴えによるドル売りの動き等にユーロドルは買い戻され、1.1805まで買戻しが進みました。その流れを引き継いだアジア時間でもユーロの買戻しは続き1.18台前半での動きとなり、夕刻欧州勢参入後は1.1822の高値をつけました。
しかし、本日東京時間17:00が期限だったスペイン政府のカタルーニャ州への独立撤回表明をブチダモン州首相が拒否、スペイン政府が自治停止への手続きに入ると伝えられたことからユーロドルは1.1768まで急落、ただ、その後は買戻しが入り東京時間19:00現在は1.1815レベルでの取引と比較的値動きの荒い展開になっています。
スペインカタルーニャ自治州政府のプチデモン首相は19日スペイン政府が対話に応じなければ独立を宣言する可能性があると通知しました。これに対してスペイン政府は憲法155条によりカタルーニャ州の自治を停止し直接統治する手続きを開始、21日にこれを承認する方向であると伝えられえています。
ユーロドルは昨日1.1750割れの水準を維持できなかったことで、短期的な売りの勢いが一旦収まった形です。来週26日のECB理事会を控えユーロドルにポジション調整の動きが始まっており、一昨日までの4営業日連続のユーロの下落にはやや行き過ぎ感が出た模様です。21日(土)以降のカタルーニャ情勢は読みきれないものがありますが、本日の市場の動きを見る限り、ユーロにとって事態の悪化は悪材料ではあるものの、ユーロ圏全体の経済活動に与える影響は軽微との為替市場の冷静な判断も垣間見え、影響は限られそうです。
テクニカル的には21日移動平均線が本日1.1799レベルで転換線とほぼ一致、5日移動平均も1.1796と現水準にいずれも近く、本日の取引レンジはここまでこの三本の線を真ん中に抱え込んでおり、方向感を無くしニュートラル化。上方向は1.1825レベルにと1.1852の基準線が弱い抵抗線となっているものの、1.1876のネックラインまであまり引っかかりがありません。一方サポートも1.1702の一目均衡表の雲の下限まで強いものは無く、上下双方向ともありそうです。
このあとユーロ圏に予定されたイベント等は無く、米国サイドは21:30 フィラデルフィア連銀製造業指数、新規失業保険申請件数 23:00景気先行指数等の指標とタカ派的傾向の強いカンザスシティ連銀のジョージ総裁のスピーチが22:30に予定されています。
カタルーニャの独立放棄拒否と自治停止の動きに欧州株式市場はほぼ全面安です。
オーダー/ポジション状況
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