ユーロ上値重く 墺、極右連立とカタルーニャ問題で
週明けの東京市場でユーロは上値の重い展開となりました。
週末行われたオーストリアの国民議会選挙では与党社会民主党が敗北、難民の受け入れに否定的な中道右派国民党と、極右の自由党が第一党、第二党となり、極右政権が政権入りする可能性が高まっています。
ドイツの総選挙での極右の議席獲得に続く極右台頭は年前半に極右の進出を退けたオランダ、フランス等の選挙結果への安心感を基点としたユーロ高の基盤を揺るがすものです。
来年5月まで総選挙が予定されているイタリアではポピュリスト政党とみなされている「五つ星運動」が支持率首位となっており、フランスのマクロン政権誕生時に広がった安心感の全部とは言わないまでも多くの部分が失われつつあります。
また、スペインでも政府がカタルーニャ州に本日東京時間17時までに独立を宣言したか否かを明らかにするよう迫っていましたが、プチデモン州首相は独立宣言を行う権利を主張したのみで明確な回答を避けました。これに対しスペイン政府はカタルーニャ自治州政府に19日まで立場修正の猶予期間を与えるとの通告を副首相がテレビ演説しています。
これらの政治不安を背景に1.18台前半で推移していたユーロドルは夕刻1.1800を割り込み1.1781まで下値を広げており、ドル円では112円割れの水準が続いていることから、ユーロ円は約一ヶ月ぶりに131.67まで一時下落しました。
ユーロドルのターゲットは1.1600。抵抗となりそうなのは一目均衡表の雲の下限1.1702くらいのもので、8/17安値1.1662と10/6安値1.1670をの形成するラインを下抜けるとユーロ売り加速の可能性があります。
一方上値は本日1.1821にある21日移動平均線。1.1873レベルにある9月のヘッドアンドショルダーのネックラインを明確に上抜けるまでは上昇トレンド転換とはなりにくいものと思われます。
序盤の欧州株価指数先物はまちまちの推移。
今晩この後ユーロ圏に大きなイベントは無く、米国も21:30のニューヨーク連銀製造業景況指数のみ。今週は火曜以降イベントが相次ぎますので、今日のところは直近のレンジ1.1780-1.1820の上下を試して方向感探りに終始しそうです。
オーダー/ポジション状況
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