ドル円上値重そう、北情勢が依然重石に(10/16夕)

週明け16日の東京市場は、一時ドル高に振れるも「行って来い」。とくに夕方にかけて、大きく値を崩す展開をたどっている。

ドル円上値重そう、北情勢が依然重石に(10/16夕)

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週明け16日の東京市場は、一時ドル高に振れるも「行って来い」。とくに夕方にかけて、大きく値を崩す展開をたどっている。

本16日からの米韓合同軍事演習開始を受けた北朝鮮情勢を懸念してか、前週末のNYクローズと比べ、ややドル安・円高で寄り付いたが影響は一時的。早朝の111.70-75円を安値に112円台まで、ドルはじりじりと値を上げた。
しかし、日中高値112.05-10円を記録後は再び値を崩す展開で「行って来い」。日経平均株価が10日連続の上昇、大引けは前週末比100円高となったが為替市場の連携はいまひとつだった。ドル/円は夕方にかけて、111.70-75円まで軟落し早朝安値に面合わせ、16時時点ではそのまま111.75-80円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料として話題となっていたもののひとつは引き続き北朝鮮情勢。週末には朝鮮中央通信が「北朝鮮、グアム周辺へのミサイル発射を再び示唆」と報じるなか、本日もロシア通信が「北朝鮮、ロシアで韓国との直接会談に応じない姿勢」とのニュースを伝えていた。
そのほか、英FT紙が「メイ英首相、EU離脱でドイツに譲歩を要求」、別途「カタルーニャ州首相がラホイ首相への書簡で対話を求める」とのニュースが報じられたほか、消費者物価など中国の物価指標が発表されたものの、相場への影響はいずれも限られている。

<< 欧米市場の見通し >>

ファンダメンタルズや金利差を中心に、相場を取り巻く環境を精査すれば正直なところ円の買い要因はさほど多くない。しかし、実際の相場はというと112円前後で上げ渋る様相を呈しており、目先上値も重そうだ。これは一時的な動きで、単なる調整に留まるのか否か、次の方向性を注視している向きも少なくはないだろう。
なお、今週末に実施される日本の衆院選で、一部世論調査の予想通り自民党大勝が正式決定、安倍政権続投が決まれば再びドル高・円安が進行する−−などといった指摘も聞かれていた。

テクニカルに見た場合、ドルは上値が重い一方で下値もかなり底堅そう。時間足など短期のチャートをみると、先週末からドルの下値は111.70円レベルまでで、111.75-80円に位置する移動平均の200日線がサポートとして機能している感も否めない。
割り込めば、移動平均の75日線や、9月安値を起点とした上げ幅のフィボナッチ38.2%押しにあたる111.10-20円がターゲットとなりそうだが、まずは前述した200日線をクリアに割り込めるか否か、攻防が注視されている。

一方、材料面では、10月のNY連銀製造業景況指数が発表される予定となっており、当然それには要注意。
ただ、個人的には日米経済対話の動静を注視している。日本の対米貿易黒字の是正が議論されることはほぼ確実であるため、どの程度の「圧力」がかかるのか、為替にも議論されるのかなどによっては相場変動に直接的な影響が出ても不思議はないだろう。また、北朝鮮情勢についても引き続き注意を払いたい。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.10-112.30円。ドル高・円安方向は、移動平均の25日線も近い本日の東京高値である112.10円レベルが最初の抵抗で、抜ければ一目均衡表の転換線などが位置する112.55円レベルなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、200日線が位置する111.75-80円の攻防に引き続き注目。しっかり割り込むようだと、111円台前半が次のサポートとなるが、大局的には依然として底堅いイメージだ。(了)

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