ユーロドル FOMC後の下落からやや持ち直す(9/21夕)

未明の米FOMCとそれに続くイエレン議長の会見に特段目新しいものは無かったものの、

ユーロドル FOMC後の下落からやや持ち直す(9/21夕)

ユーロドル FOMC後の下落からやや持ち直す

未明の米FOMCとそれに続くイエレン議長の会見に特段目新しいものは無かったものの、年内再利上げの見通しに変化が無く、12月の米利上げ確率が70%に上昇したこと、FRBのバランスシート縮小実施による正常化の道筋が確認できたことから、予想外にドルが買われる展開となっています。
ユーロドルは政策公表後、短時間で1.1925にあった21日移動平均線を下抜け、安値1.1862まで急落した後、東京時間は1.18台後半でのもみ合いとなりました。

先ほど17:00に発表されたECBの経済報告ではユーロ圏の経済成長が加速しているとしつつも持続的なインフレの上昇を確認できないことから引き続き緩和的な政策の継続が必要との内容、「秋」に金融政策の見直しを行うことについても再度言及されています。
経済報告発表と前後してユーロは1.19台を回復、東京時間18:30現在は1.1910レベルでの取引です。

米国の資産圧縮が決まった今、次はECBの金融政策の正常化の行方に注目が集まります。来月10月26日のECB理事会でテーパリング開始が決定されるとの市場の観測は根強く、また、最近の経済指標を比較する限りでは景気の絶対水準はともかく、回復のスピード感では米国よりEU圏の方に現時点では分がありそうでユーロには未だ反発余地があるものと思われます。
そうした中で本日よりECB関係者の動きが活発化、ドラギ総裁は今日明日で3回、来週も2回公の場での発言の機会がある他、プラート、クーレ、コンスタンシオをはじめとする各理事も各地で月末までに他に10回に及ぶ講演を行い注目されます。
ECB理事会前に、ECBの伝道師たちがテーパリングの必要性を事前に説くことで理事会での決定時の衝撃を回避する動きに出る可能性は高く、それぞれの発言には注意が必要です。

一方米ドルサイドも、年内最後のFOMCまで3ヵ月を切る状況で半信半疑のまま利上げを織り込む形になったため、これまで以上に個別の経済指標の重みが増し、こちらはこちらで波乱含み。
10月末のECB理事会までは米国の利上げとECBの買い入れ資産圧縮双方の可能性を天秤にかけながらユーロドルの方向性を探る展開となりそうです。

尚、昨日の下げでユーロドルは中期上昇トレンドの下限(本日1.1850レベル)に近づいていることから、予期せぬ指標の変動等によりこの水準を下抜くリスクには警戒が必要です。
また、これまでサポートとして機能してきた21日移動平均線が本日は1.1930レベルにあって逆に上値をおさえる形になっており、今晩海外時間の高値がこの水準に達することができるかも要注目です。

この後22:30にドラギECB総裁が講演、ただ、本日はシステミックリスクがテーマの会合でのスピーチです。また23:00にユーロ圏9月消費者信頼感速報値が発表となります。

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