ドル円横ばい推移、ユーロには買い戻し
21日の海外市場でドル円は112円台半ばを中心に方向感なく推移しました。
FOMC後のドル買いは一服したものの、対円でドルは底堅く200日移動平均線を上回ったままです。
一方昨晩欧州通貨には買戻しが入り、イギリスのメイ首相が22日にEU離脱について2年の移行期間を設けるソフトランディングの方向での演説を行うとの見方から英ポンドはFOMC後の下落のほぼ全部をとり戻し、ユーロは昨晩ドラギ総裁が講演で金融政策に関して何も語らなかったことがタカ派的姿勢であると解釈され、昨日未明の急落から半値を回復しています。
日銀は昨日政策決定会合を終了し金融政策の維持を決めました。会見で黒田総裁は「必要であれば追加的緩和も行う」と述べ、緩和的金融政策からの脱却を始めた米国、それに続こうとしている欧州との方向性の違いが際立つ形となりました。
奇しくもFOMC後の通貨の動きは、近々の利上げを示唆している英国を含め、出口に近い通貨順に並ぶ形となっています。
昨晩は円が安値圏で推移するままユーロが買い戻されたことで、ユーロ円は一時134.38をつけて年初来高値を更新しました。
北朝鮮問題に関しては、トランプ大統領の「北朝鮮を壊滅させる」との国連演説に続き、昨晩米国が独自の追加制裁を行う方針を示し、一方北朝鮮の金委員長は今朝方「わが国を無くすという史上最悪の宣戦布告をしてきた以上、わが国も最高水準の対抗措置を慎重に検討する」と応酬、地政学リスク沈静化は遠い状況ですが、これによる新たなリスク回避の円買いの動きにはつながっていません。
週末には今年相次いだ欧州の選挙の締めくくりといえるドイツの総選挙も予定されており、為替市場の関心は欧州に移りつつあります。ドル円は新規材料待ちの中、しばらくは現水準で方向感探りの動きとなりそうです。
オーダー/ポジション状況
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